2017年3月28日火曜日

TBS 火曜ドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』全11回・感想



録画を見終わった。面白かったです。

日本では去年の秋から年末に放映されて大ヒット。星野さんの主題歌も大ヒット。アメリカでのTV Japanで放映されたのは今年に入ってから。先週が最終回。

面白かったです…けど不思議なドラマでした。10話までは不思議な話よ。ところが最終回でぐっと面白くなった。とても良かった。最後はシメたな。


原作は漫画だそうだ。そのせいなのか若い人のドロドロしたリアリティは全く無し。小奇麗な若者が綺麗に可愛らしくゆっくりゆっくりと愛を育む優しいストーリー。とても可愛いのね。とてもイノセント。

それがいいんですよね。このドラマには体臭とか汗とか胸毛とか脛毛とか鼻毛とか全く存在しない。若い人の恋愛ものなんだけれど、キャラにもストーリーにも性欲というものが全く存在しない。…まぁ不思議よこのドラマ…オバチャンには。でもとても可愛い。

なんだろう…ロボットとも違うけれど、リカちゃん人形とワタル君とか(古い)、小学生のおままごとに見えてしまったり…。だから実は最初は話半分で見ていたんですよ。リアリティが無さ過ぎて面白くないんだろうと思っていた。でも回が進むにつれてだんだん楽しくなってきた。おままごとでもいいじゃん。可愛いわこれ。

そして最終回で高レベルのシメ。いい話じゃないか…。



ドラマはその時代の世相を反映すると言いますが、このドラマもそうなんでしょうかね。近年の日本では結婚や異性との出会いさえめんどくさいと思う若者が増えているんだそうだ。草食系というらしい。このドラマはそんな草食系の増えた日本を反映しているんだろうか。

まず津崎平匡(星野源)さんが可愛い。でもこんなに可愛らしい36歳(彼女いない歴=年齢)の男なんてまさか実在はしないだろう。星野さんの配役が良かったですね。彼は外見もつるっとして清潔で汗もかかなそうだ。ガチガチに真面目で完璧主義者で潔癖症で全く性欲の無さそうな男なんて現実にいたらヤバそうなのに、このドラマの平匡さんは妙に可愛い。このキャラには成人の男臭さがゼロ。子供がそのまんま大きな大人になって子供のまんまのイノセンスを持っているような人物。…う~んしかしやっぱりこんなに小奇麗で可愛い36歳のおじさんは現実にはいるまい…。

しかし不思議なのはこの性欲ゼロの36歳のロボット君が、日本では成人の女性にも人気らしいこと。これだけドラマがヒットしたということは、多くの30代、40代の女性も平匡さんのような人がいいと思っているんだろう。それこそが今の草食日本の現状なんでしょうかね。25歳過ぎの女性なんて本来もっと男臭いのがいい年齢じゃないの?

さて森山 みくりさん(新垣結衣)。この新垣さんがまたお人形のように可愛い。とてもイノセント。リアリティの話をするのなら、この子にも性欲は無さそうだ。真面目でイノセントで可愛くて有能で頭もいい。素直に反省もできる。(内気な男が怖気づくような)むっちりとした色気はないけれどスタイルはいいし綺麗。そんな女の子が相手の男性には一途。 …おぃぃいい彼女はほとんどの日本の男性の理想の女ではないか…いやすごいな。なるほどね。


このドラマを見ていると今の日本の理想の男女の形が描かれているのかなぁとも思う。相手に対して一方的な欲求はしない。お互いに控えめ。ベタベタせず相手を思いやって気持ちのいい距離もある。言葉遣いだってお互い敬語だ。お互いにあまりギラギラした欲望もない。おだやかに優しくいたわり合って静かに淡々と暮らす…そんな幸せ…。

…おいっそれって昭和初期の若い夫婦のかたちよ。お互いロクに知らない若い男女がお見合いで結婚して幸せを育み静かに淡々と生きる。会話はもちろん敬語。上品で穏やかな昭和初期のウブな若い夫婦の関係。それを現代の男女の位置関係とユーモアで味付けして見せた感じですか。なんと歴史が回っちゃったのかしら。面白いですね。


現代の内気な防御系の男性達には、みくりさんのような女性は最高の理想なんでしょうね。彼女は外見が美しいだけではない。(必要に迫られてではあるものの)平匡さんの前に突然現れて、ほんの少しの時間一緒にいただけで平匡さんへ一方的にラブラブ状態になって、かなり積極的にアプローチしてくれる。男性が動かなくてもみくりさんが踏み込んできてくれているのね。でもイノセントだから可愛いし無理強いもしない。

みくりさんは辛抱強くゆっくりゆっくりと平匡さんの心の壁を溶かしていくんですね。まぁ本当にみくりさんは平匡さんのどこにそんなに惹かれたんでしょう。

それにしても36年間凝り固まった防御系男のプライドの壁を取り除くのは誰にとっても至難の業。殆ど無理でしょう。大抵の女性は途中で諦めますね。ドラマでは平匡さんがいつ落ちるかいつ心を開いてくれるのか…で話にひきこまれました。…みくりさんは平匡さんみたいな男性にとって救いの天使。確かにありがたい最高の女性だ。


さて最終回は駆け足だったけれど、驚くほど夫婦のいろんな現実的な話が盛り込まれてとても面白かったです。

★結婚に関する沢山の問題提議…
…既に同居はしていても、プロポーズにはやっぱりロマンティックな理由が欲しい。なぜ結婚するのか? 結婚すれば本性が出る(みくりさんは実は几帳面じゃない)。そもそも主婦の家事の値段とはどういうものなのか。奥さんが外に出て仕事をするようになったら家事をどう分担するのか。分担のバランスは? 相手の家事をあたりまえに思わないのか? 家事はボランティアか?「結婚は好きだけではやっていけないこともある」…そんな結婚にまつわる現実的な事柄に(駆け足ではあれ)多く触れていたのが大変面白い。

この二人は「愛があるから」と事柄を曖昧にせず、理詰めで答えを出していくのね。夫婦は「共同経営責任者」…そのとおり! この二人は結婚しても上手くいきますね。こうやって実際の結婚も理詰めでやったほうが上手くいく。

「共同経営者会議」…実際の結婚もこんなものです。平匡さんは大変協力的。とてもいい人。理詰めばかりで疲れたら「愛」も提示して「大丈夫」と言ってくれる。なんと素晴らしい。最高じゃないか。そうそうみくりちゃん平匡さんをしっかり捕まえときなさい。めったにいないいい旦那さんよ。

ところで(外にいた)十姉妹が最終回だけ鳥かごに入っているのは、二人の関係を示しているんですかね。なるほど。


イケメンの風見さんとお姉さんの百合さんの関係も最終回でシメましたね。しかしこの二人は難しいな。17歳の年の差は私には絶対に無理だ。せめて6歳でぎりぎりか。 これがOKなのは石田ゆり子さんだからでしょう。この最終回で百合さんが年の差の話(17歳のギャップは決して縮まらない)をするところはなかなかいい脚本。好きだからと簡単にOKにしてしまわないところがいい。

それから最終回の傑作場面。百合さんが若い小娘のいじわるな言葉に、静かな反論をしたのが大変素晴らしい。「私お姉さんの半分の年なの」と言う小娘に対して諭すように百合さんが話し始める。あまりにも素晴らしいので書き留めておこうか。

…「私がむなしさを感じる事があるとすれば、あなたと同じように感じている女性がこの国には沢山いるということ。今あなたが「価値が無い」と切り捨てたものは、この先あなたが向っていく未来でもあるのよ。自分が馬鹿にしていたものに自分がなる…それって辛いんじゃないかな。私達の周りにはね、沢山の呪いがあるの。あなたが感じているのもその一つ。自分に呪いをかけないで。こんな恐ろしい呪いからはさっさと逃げてしまいなさい。」

ほおおおおおおおコレは名台詞っ!思わず身を乗り出しましたよ。素晴らしい。上手いもんだ。大きな拍手パチパチパチパチ8888888…。
 
最終回はとにかく詰め込んで詰め込んでミッチリと濃いドラマでした。最後に決めましたね。最後に上手くシメてくれたので全体の話の印象がかなりいい。
 
良作。面白かったです。
 
 
ところで風見さんの大谷亮平さんは加藤剛さんに雰囲気が似ている。昭和顔。
 
…しかし17歳の差は大きすぎる…。50歳で33歳? これからは風見君の頑張りだよなぁ。だいじょうぶかね…最後まで疑問は残る。せめて10歳ぐらいにすればいいのに…年の差。

 

2017年3月27日月曜日

NHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」第12回「おんな城主直虎」3月26日放送・長い文句



直親が亡くなってしまった。ザンネンだのぉ。彼は見ているだけでもよかったんですけどね。いやーこのドラマはワタシにはかなり合わないらしくて、ここのところ毎回見るのが辛くなってる。このまま放置してもいいんだろうけれど、まぁ個人的な違和感はとりあえず書きとめておこう。大河ドラマだもの。

おそらくワタクシは年寄りなので感覚が古いんですよ。もう感覚がずれている…それはよくわかってる。しかし歴史時代劇には年寄りなりに希望するスタンダードがあるので、ちょっとそのあたりを書いておこう。

要は文句です以前『花燃ゆ』では頭に血が上って文句をガミガミと書いたのですが、今回も怒りの元は同じようなもの。しかし今回は冷静にいこう。年寄りが今年の大河ドラマに感じる違和感を書いておこう。年寄りがこのドラマをなぜ酷いと思うのか、何が問題だと感じるのかを書いておこう。

~○~

このドラマのこの時代、決して悪い題材ではないと思います。しかしながら今のところどうも上手くない。
 
主人公の直虎に関する資料が少ないらしいので、ストーリーをほぼ脚本家の力に頼っているらしいのだけれど、脚本の構成がどうも話に入りにくいように感じる。今川と伊井の確執に関しては資料もあるのだろうから描きようによってはもっと面白くなると思うのだけれど、どうも話がわかりづらいのは、無理して次郎/直虎の場面を増やしているからだろうか。もっと周りの政治状況を詳しく描写した方が歴史物語として面白くなるのではないかと思う。男をめぐって正妻と幼馴染の女が喧嘩するとか、幼馴染の別の男の嫉妬とか、そういうベタベタした話はどうでもいい。
 
脚本での人物達の言葉遣いはもっと気になる。特に男女の違いが無いのが気になる…おとわ/次郎/直虎は男言葉…かなり不快。個人的には論外。男女の差がはっきりしていた中世の武家で、女性が男のように話し振舞うのは大変気持ちが悪い。
 
言葉遣いがダメなら、人物の振る舞いにも違和感がある。脚本なのか、演出なのか、常識的な所作やマナーの指導がなっていないのかどうなのか。まさか主演の柴咲さんだけが悪いわけではないだろうけれど、目立つのはもちろん主役の次郎/直虎。
 
おとわ/次郎/直虎は女性として…いや人としての礼儀に欠けている脚本が悪いんだろうし演出も悪い。ドラマを作っているスタッフに気付く人はいないのか。


今までおとわ/次郎/直虎でおかしいと思った場面
--------------------------------------------------------------------
・次郎が地に伏せて泣くしのに剣を放り投げてよこす
 (人に物を投げて渡すものではない。大変失礼)8
・次郎が南渓和尚の手から(瀬名の)手紙を片手で奪いとる
 (目上の方から物を受け取る礼儀も知らない)。7
・瀬名に交渉に行って締め出されれば、扉をどんどん叩いて「開けろ」
 (男言葉11
・既婚の幼馴染(直親)と戸外で抱き合う
 (感動する以前にあまりにも常識はずれの描写で鼻白む)11話。
・夜の戸外で一人、片手で杯を持ち酒を飲んで酔いつぶれる。12
・今度は昼間から戸外で胡坐をかいて座り込み、片手で徳利を持ち大きなお椀で手酌、酒をがぶ飲みして酔っ払い、やってきた小野政次にグダグダ泣き声でくだを巻く(まぁとにかく酷い。品が無い)。12
・お世話になった師の僧侶に槍を向け、土に突き立てて破損(槍は僧侶の私物)見苦しくわめきちらす。12
--------------------------------------------------------------------

 男並の力で国を治めた…というのが主人公の人物設定なのだろうけれど、まず人として失礼ですねこの人は。女性だからだめで男性ならいいという問題でもない。とにかく失礼な人物直虎が女性でも男のように荒々しいから…男のように乱暴だから国をまとめる事ができた…というのならまず設定がおかしいだろう。男であれ女であれ、人に対する礼儀を知らぬ人が人をまとめられるわけがない。
 
演技そのものにも問題がある。主演の次郎/直虎(柴咲コウ)は、暫く話が進んだ今も現代人がそのままコスプレしているようにしか見えない。時代劇というよりコスプレのコメディ演技。まだ人物が若いので、子役から受け継いで元気一杯キャラにしている…という説もあるが、もうそればかりにも見えない。一番の印象は、何をやっても何を話しても誰との会話も、グズグズグダグダ文句泣き言…わがままな子供がグズグズイヤイヤを言っているような声。非常に気持ちが悪い。子供時代の子役ちゃんのほうがキリッと元気がよかった。
 
将来の城主の威厳は? 今のところ、この主人公に対して「いいな」と思う描写がほとんど無い。そこがこのドラマの一番の問題。主人公をかっこいいと思えなければドラマとして大きな問題だろう。
 
(『花燃ゆ』のときもそうだったんだけれど)この主役のおかしなキャラ設定は、脚本と演出…プロデューサーの見せたい演出が、こちらの期待するものに全く合わないということなのだろうと思う。まさか女優さんだけのせいではあるまい。男言葉に、胡坐を書いて酒をがぶ飲みして酔いつぶれ、所構わずわめきき散らすみっともない武家の姫には今のところ全く心を動かされない。そもそも真に強い女性とはそういうものではないと思う。
 
 
残念なことにおかしいのは彼女だけではない。このドラマでは普段は上手い俳優さん達でさえ下手に見える。要するに俳優さん達に罪はないということだ。
 
もう亡くなった次郎の父親・直盛(杉本哲太)の力の入りすぎた演技。怒鳴るばかりの伊井直平(前田吟)。南渓和尚(小林薫)でさえ深みが無い。いつもは上手い女優さんのしの(貫地谷しほり)までありえないぐらい酷い。上手い俳優さん達でさえ下手に見えるのは深みのない脚本に常識はずれの演出だからなのか。
 
貫地谷さんのしののキャラもかなり苦しい。第8話の「子供ができない」と言って大騒ぎする彼女の描写はそもそも設定が酷い。武家の女のプライドも慎みもない。人前では笑顔…後で影で泣くことはできないのか。彼女の描写は女の醜い嫉妬ばかり。今回12話では、しのは夫の遺体に触れようとした次郎の手を払いのけ、夫が死んだのは次郎のせいだと泣きわめく。もう少し抑えた振る舞いは出来ないのか。
 
小野政次(高橋一生)の掌返しもどうもあっけない。話の流れでこの人物の人となりにもあまり踏み込んでこなかったせいか、なぜああいうふうに変わってしまったのかもわからない(理屈はわかる。ただ感情がついていけるような描写は少なかった)興味もわかない。掘り下げれば面白い人物だろうにもったいない。人物の内面の葛藤もあまり見えないのは脚本が薄いのだろう。演技を見れば高橋さんがいい役者さんだとわかるのに、肝心の脚本が薄っぺらで心に響かない。俳優さんがもったいない。
 
 
今回、斬られて帰ってきた直親の遺体が、屋内に入れられているのにもかかわらず筵を被せられていたのにも大きな違和感。国の当主の遺体を布団に寝かせることはしないのだろうか。それとも遺体は誰であれ穢れということなのか。私に中世日本の知識があるわけではないので、これはドラマでの描写が正しいのかもしれないが、どうも違和感があった。
 
予算も少ないのだろう。ついさっきまでガミガミ怒鳴っていた伊井直平は今回ナレ死。新野左馬助もナレ死。あっけない。
 
 
いろいろと文句ばかり書いた。
 
TVドラマというのは芸術表現のひとつの分野なので、普段はどんなに冒険的なものでもまず受け入れたいと思っている(好き嫌いはあっても)…自由な表現は芸術のため。しかし史実を元にした歴史ドラマには越えてはいけない常識の線というものがあると思う。自分の国の歴史上の人物達をたかがドラマに穢されたいとは思わないからだ。
 
近年の大河ドラマはだんだんおかしくなっている。もう否定できなくなってきている。『平清盛』では家臣が天皇に剣を向け、平安時代の姫は巻き毛。『八重の桜』の後半では、八重さんが腕相撲で誰かの結婚を決めるという茶番もあった。『花燃ゆ』の幕末のおにぎり娘は常識知らずで誰に対しても無礼者。今回の戦国の『直虎』は(女性が男性か以前に)人に対しての基本的な礼儀に欠け常識はずれ…。なんだか全体におかしくなっている。昔は考えられないような描写がドラマ内に増えてきている。
 
時代も変わり制作のスタッフも若くなって、もう昔の基本的な常識も礼儀もわからない人しかいないのなら、歴史上の人物を使ってくだらない恋愛ドラマなんかやらないで欲しい…というのは正直な意見。歴史上の人物達に失礼だと思うから。自分の国に過去に実在していた人々に対して、愛情も無い、敬う気持ちも無いのは困る…そもそも歴史の題材にも興味が無いんだろう。時代劇コスプレの茶番をやりたいのなら完全フィクションでお願いしたい。
 
 
最後は全体的な大河ドラマへの文句になってしまった。結局以前の大河ドラマで書いた文句とあまりかわらない。これが正しい意見なのか、それともただただ年寄りが「今の大河は昭和のドラマと違うからダメダメ」とくだを巻いているだけなのかは私にもよくわからない。時代が変われば常識も変わって行くものなんだろうね。まあいいや。せめてもう少し主人公には上品に礼儀正しくあって欲しいもんだ。以上。
 
ドラマを見ていて気持ちよくなったらまた感想を書くと思います。


2017年3月24日金曜日

Hiromi - Indulgence (2016)



いいな。




Album:  Spark (feat. Anthony Jackson & Simon Phillips)
Released: Apr 01, 2016



気持ちいい。
音と音の間が多くていい。かっこいい。
ベース:ボン・ボン・ボン…お父さんの大黒柱
ドラム:スタッ・チ・チ・チ・カン・カ・カ…スチッタッ…スタタスタタスタタ…
ピアノ:きもちいい。だんだん元気になる。恐ろしく複雑なのにビシッと決まる。かっこいいです。

いい。とてもいい 音の会話。素晴らしい。
ゆっくりとステップを踏む。まったり踊りましょう。


 

2017年3月20日月曜日

LIVE★HIROMI: The Trio Project/上原ひろみLive!!! ・2回目-18 Mar 2017



HIROMI EXPERIENCE 2日目。

朝、目を覚ます。そうだ今日も行くぜっ!

昨日の興奮冷めやらず。昨日の復習と今日の予習。あの気持ちいい曲は『Indulgence』。途中のソロは『I've got Rhythm』。

昼間は一日ライブに向けて心と頭の準備。
一日中そわそわと落ち着かない。


今日は早めに会場に到着。今夜夜9時の回はこの地の最終公演。並ぶ列がどんどん長くなる。今日は人が多いぞ。…このショーは完売だったそうだ。

会場はミッチリと詰まっている。始まる前から観客の熱を感じる。会場のアナウンスの後にライブ開始。

今日は心の準備が出来ているので曲がちゃんと聴ける。昨日は最初から音の多さに圧倒されてボーゼンとしていたけれど今日は音楽を聴く。

ああ…最初の一音からかっこいい。本当にいい。気持ちいい。

そうなの。以前チック・コリアさんのライブでは「曲が難しすぎてわからない」と書いたんですけど、ひろみさんの音楽はノレる。超絶技巧でありながらリズムとメロディはしっかりしているからノリやすい。無茶苦茶かっこいい。踊りたくなる。

私の好きな音楽はノレるか、踊れるか…が大きなポイントなんだけれど、ひろみさんの曲はノレる。頭をふり背骨をぐねぐね動かし立ち上がれるものなら踊りたい。だって演奏しているひろみさんがガンガンに踊っているんだもの。参加したい。ぐねぐねタコ踊りがしたい。気持ちいい音。

今日はベースの音も聴こえる。細かい音。


天才という言葉は近年色んな才能のある人に使われるようになって、あまり珍しい言葉ではなくなってしまったんだろうけれど(私もよく使う)、ひろみさんは天才という言葉以上。天才などという言葉では言い表せない。おそらく特別な場所にいるお方なんだろうと思う。

このお方を見ていると、彼女は生まれる前、空にいた時に神様から「キミには音楽の特別な力をあげるから地上に降りていって皆を楽しませておいでね。」と言われたんだろうと本気で思う。…彼女は神様に選ばれて、そんな特殊な使命を帯びて生まれてきたのではないかと。

それなのに、ひろみさんご本人はそんな重大な使命のことなんてすっかり忘れていて、ピアノを弾く事がただただ楽しくて楽しくて楽しくてたまらない。ピアノを弾き始めたら喜びが止まらない。全てを忘れて音と一緒にひたすら遊ぶ。踊る。ピアノを弾いている間「ヒャーッアヒャ~ウッヒャ~ッヒャ~…」と全身で叫んでいるように見える。音を出すことが嬉しくてたまらない。きっとピアノを弾く間は神様と繋がってるんだろうと思う。もちろん使命も全うしている。このお方は神様の子供。こんな人は他に見た事が無い。この時代にこんなお方を見られることが幸せ。


今日のひろみさんは最初からよくお話しになる。早い曲2曲。綺麗な「Labyrinth」、気持ちのいい「Indulgence」。そしてソロの美しい「Green Tea Farm」では静岡出身であること、「緑茶は身体ににいいのよ」とお話になる。この曲の最後には(たぶん)「ウサギ追いし…」のふるさとのメロディ

ショーは進む。即興が多いので同じ曲でも昨日とは違う音を聴いている。即興は贅沢。

そしてまた元気のいい曲。そして大きなドラムソロ。サイモン・フィリップスさんのドラムが大きい。本当にパワーパワーパワーのロックドラム。そもそもこのお方は過去にハードロックやプログレのバンドで多く叩いていらしたらしい。(後で調べたら)彼は1992年からジェフ・ポーカロ氏の後を受け継いでTOTOのドラマーを長年勤めていらしたそうだ。なんと…。 私TOTO1992年の東京と2004年のロンドンで2回見ている。1992年の「ジェフさん追悼武道館ライブ」はとにかく長かった…3時間やったと思う。TOTOでこのお方を2回も見ていたのね。びっくりだ。


箱の音響と座った位置のせいなのか、とにかく彼のドラムの音が大きい。

ダダダダダダダカダカダカダカダカダカラカラダカラダカラダカラダカラダカラダカダカダカダカダカダカダカラダカラダカラダカラ…

延々と続く大きな音…そこにひろみさんのピアノが被さって…。
 
このひろみさんのトリオ・プロジェクトは、フィリップさんが最初からメンバーらしいんだけれど、なぜ彼のようなロック系の重いドラマーがメンバーになったのかが不思議。ひろみさんのピアノは激しいけれどリズムは重くない。それぞれ異質のノリですよね。いっしょになると化学反応。ライブではゴリゴリの音の戦いのように聴こえる。両者のガチなバトルの場面がいくつもあった。おそらくそれが狙いなんだろう。たぶん私の中では、ライブのフィリップさんの音は異質な印象の方が大きかったけれど、彼のドラムは絶対に忘れないと思う。本当に大きな音だった。
 
(ひろみさんは、2011年から数年間(先日見た)現Journeyのドラマー、スティーヴ・スミスさんともショーをやっていたらしい。これはなんという偶然。スティーブさんはつい先日ファンになったばかり。それは見てみたかった。音の化学反応は全く違うはず)
 
一旦終わってアンコールの最後はまた踊れる曲。ああ踊りたい。元気がいい。楽しい。彼女を見ているのが楽しい。神様の子供がステージの上にいる…。
 
 
2回見て満足しました。

素晴らしかった。

こんなにすごい方々を見れる幸運。ひろみさんを実際に拝見できたなんて信じられないような幸運。本当にありがたいです。
 
この地は遠いところなのに、
やってきて下さって本当にありがとうございます。
感謝してます。きっと忘れない。


HIROMI: The Trio Project
 ・HIROMI piano
 ・Simon Phillips drums
 ・Hadrien Feraud double bass


Setlist Mar. 18 2017
1. MOVE
2. Desire
3. Labyrinth
4. Indulgence
5. Green Tea Farm
6. In a Trance (Drum Solo)
7. All’s Well
(たぶん)

あ…そうだ。このブログでは昔「日本人はスーパースターになれるのか」などというお題で駄文を書いたんですけど、ひろみさんはそういうものはとっくに越えてます。ジャズの分野では既に本物の世界的なスーパースターだろうと思います。彼女は国籍や人種なんてレベルを超えている。共演する方々も超大物ばかり…彼らと同じレベルにいるからでしょう。ひろみさんはこれからもどんどん大きくなって…世界的に伝説と呼ばれる音楽家になっていくのだろうと思います。彼女は神様の子供だから。