能登半島地震 ─ 寄付・支援情報

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2011年12月13日火曜日

Perfume を海外へ-5 海外にも通用するPerfumeの魅力-----4.中田ヤスタカ

4.中田ヤスタカ

Perfume を聞き始めるまで、まったく知らなくて、PerfumeからCapsule、いろんな人の中田リミックスなんかを聞いたのですが、聞いていて無条件に気持ちがいい。他人の曲のリミックスを聞いても、すんなりとツボにはまる。ものすごく上手い。原曲を引き立てるアレンジは魔法のよう。例えばカイリー・ミノーグの「Get Outta My Wayの中田リミックス。これが、Youtubeのコメント欄で、彼女のファンらしい欧米人に絶賛されてるんですね。「これをアルバムに入れるべきだった」「これがベストだ」「中田は神だ」「カイリーは中田に感謝すべきだ」等々…。他のリミックスと聴き比べても、中田さんのは他と全然違うことをやってて殆ど別の曲になってる。すばらしいです。たぶんこの人の持ってるコード展開や音のアレンジのセンスが、綺麗なんだろうなと思う。当たり前のことですが、Perfumeもまず良曲があってのものです。

昔はYMOも好きでしたけど、いくつかは確かに似てますね。Night Flight575はすぐにYMOや教授の曲が浮かびましたし、80年代つながりだったら、ワンルームディスコや、ナチュラルに恋して(スクリッティポリティ似)など、80年代に流行った音の部品が時々出てきて懐かしくなります。ただ、非常に音がべたっとミッチリ密集してて、昔の曲と感じは似てはいても、まったく別の音質ですね。結果的にぜんぜん別物の音楽になってしまっててすごいです。

80年代のプリンスの曲を、当時出始めたばかりのCDで聴いた評論家が、「レコードで聞こえなかったいろんな音が聞こえる」と言っていたのですが、中田さんの曲もヘッドフォンで聞いていると、もういろんないろんな音の「小物」が曲中にちりばめられていてびっくりします。インストを聞くと良く判ります。奥行きと隙間の無い音の感じが、コンピュータのソフトで作った現代ならではの音質なんでしょう。一人で全てやってるのも、とても現代的な芸術家のタイプなんだろうなと思います。密室の完璧主義者ですね。たぶんこの人は音の感覚が非常に鋭いんだと思う。

唄を作るにあたって、彼はボーカルを素材にしか考えてないんでしょう(最近は変わってきたみたいですが)。ちょっと前の彼のインタビューでPerfumeのコーラスがとてもいい音だと言っていたそうですが、そんな言葉も、声=素材の感覚でのものでしょう。Perfumeの(特に昔の曲の)ボーカルが曲単体ではほぼ素材として聞こえるのに、振りがついてライブで歌われたときに、個々の人の声として聞こえてくるのは面白いですね。こういうタイプの音楽をアイドルが歌うことの面白さでしょう。抑えた歌い方を指示されたPerfumeは最初ずいぶん戸惑ったらしいですけど、結果的に良かったですね。曲の質感があの人形ダンスを生み出し、Perfumeとしての特異性が生まれた。アイドルのパッケージで出てきて蓋を開けたら曲やいろんなことが異常に良質だったことも人気の大きな理由でしょう。MIKIKO先生同様、Perfumeの魅力は中田さんあってのものです。