能登半島地震 ─ 寄付・支援情報

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2012年10月10日水曜日

2012年米大統領戦ウォッチ-その1: 今年の戦いの場とは?

 
 
今年も4年に1度の大統領選が迫ってまいりました。私が米国内で大統領選を見るのは今回が2度目。前回2008年の大統領選は、ブッシュさんの時代が終わり、次のリーダーを決めるためのもので、若いオバマさんとマッケイン爺の戦いで大変盛り上がった。マッケイン爺は途中からサラ・ペイリンという誤爆をしてしまい、結果、オバマ候補の一人勝ちという状態だったのだが、今回はちょっと違う。
 
 
今回の選挙戦で戦うのは再選をめざす米民主党のオバマ大統領、それに挑戦する共和党のロムニー候補。前回とくらべて何が違うって、今回はどちらを選んだらいいのか前回ほどはっきりとした理由がないのだ。
 
 
前回は明白だった。2001年からの中東でのドンパチでアメリカは疲弊。「戦争なんてもううんざり」と皆が思ってた。ブッシュさんの「保守的な共和党にもうんざり…」な空気も漂っていた。だからそんな共和党からの候補者も、皆あまり乗り気ではなかったんだろうと聞いた。出ても勝てないかもしれない。そこに出てきたのは、かなりお年を召したベトナム戦争のベテラン、マッケイン候補。
 
 
対する米民主党の候補は、聡明で若くてスタイリッシュな元弁護士の上院議員。話術も巧み、カリスマに溢れたアフリカ系と白人の混血の、それはそれはかっこいいオバマ候補。「Change, Yes, We Can!」の合言葉は、それまでのブッシュ政権にうんざりしていた国民の気持ちを代弁したものだった。世間は米民主党の新しい時代に期待していた。歴史上初めてのアフリカ系の大統領候補というのも、新しい時代を希望する空気にピッタリあっていた。彼が勝たないわけがなかった。
 
 
ところが今年。共和党 (Republican) 民主党 (Democrat) どちらの側にもそんな明らかな勝利の理由がない。経済の悪化、高い失業率、財政赤字問題、税金、年金、健康保険、継続する中東での戦争…等々問題は山積み。今まで4年間大統領をやってきたオバマさんももちろん頑張ってきたんだけど、当然たった4年じゃ結果は出ていない。米民主党オバマ陣営にとってはまだまだ途中段階で今までの結果をどうこう言えるものでもない。(いや実はあまり上手くいっていないらしい)
 
 
かといって、対する共和党のロムニー候補に何が出来るかも微妙なところ。もともと金融関係の出身で経済のことには詳しいし、ビジネスにも明るい。元マサチューセッツ州知事として政治の経験もあるのだが、いかんせん国と州では規模も問題も違う。4年前のオバマさんのような万人受けする魅力があるとも言い難い。そもそもこの大統領選に向けての発言も(極右を含む共和党内での人気を得る為なのだろう)右に左にころころと変えているらしい。彼のことはまだよく分からないのだ。
 
 
国民が無関心にさえなりかねない、そんな盛り上がりにかける今年の大統領選。こちらの103日、全国ネットワークのテレビで2人の討論バトルLIVEが放送された。
 
 
このテレビ討論会というのは、大統領選に望む2人の候補者(今年は再選を目指す大統領本人)がTVで公開生ガチンコ勝負をするというもの。視聴者は自宅にいながら、各候補者の政治的な主張のみならず、彼らの表情や口調、押しの強さ、性格までしみじみと値踏みできるというイジワルな企画(笑)。これアメリカの伝統です。要するに、候補者の2人を大衆の面前で礼儀正しく喧嘩をさせてみて、どっちが上手く立ち回るか、どっちが強いか、とっちが頭がいいのか、とっちが道理にかなった主張をするのかを見るというもの。ひゃー厳しいですねー。見てる視聴者にとっては、だから面白いんだけど、候補者はこれで勝たなきゃ選挙にも負けるんです。だから両方とも必死。実際にこのTV討論会で候補者の良し悪しが決まる場合も少なくないという。
 
 
さて、そんな今年のTV討論会=ガチンコ生勝負、結果はどうだったのか…。