2012年5月31日木曜日

NHK大河ドラマ「平清盛」第21回「保元の乱」



これもついでに今日中にUPしとこう。


前回から引き続き良かったです。汚名返上? 面白かった。ただ戦(いくさ)ものが好きなだけかもしれないけど。あちこちに場面を移しながら、ほぼ全編バトルなんだもの。コーフンするわ…なんか血が踊る(笑)。あの綺麗な鎧のむさい男達を見てるだけでドキドキする。あー面白かった。この第20回と21回は録画を保存しよう。


まず最初に戦の図を地図で見せてくれたのはありがたい。こういうのがあるととてもわかり易い。戦といってもひとつの街の中での戦いで、戦国時代に比べるといかにスケールが小さいのかが分かって興味深い。


俳優さん達もいい。信西(阿部サダヲさん)いいですね。こういう人物がいると話が盛り上がる。「即刻火をかけよ!」 この人サイコー!


まず、武装した侍たちが御殿の前に跪いて並んでいる場面だけでうわっと思う。そんななかで、むさい男の義朝は「オレは死ぬ気なんだからすぐ昇殿させろ」とごり押し。いいですね。男くさー。なんだかあんまり義朝がかっこいいんで清盛君がかわいそうかも。



さて軍議、崇徳上皇側と後白河天皇側で、それぞれ夜討ちの話をする場面。頼長と(大男)為朝の崇徳上皇側、信西と義朝の後白河天皇側を、同時間に同時進行で対比させながら見せる場面は面白かった。頼長が「そんな品のないことはしない」と言ってる間に、信西側は「いけいけっ!」。これで勝負は決まったのか…。ドキドキします。


さて戦が始まって、まー崇徳上皇側の為朝さんていったい誰? 大男じゃないですか。矢も大げさにぶんぶん飛んで面白い。昔の歴史上の怪力男なんてあれぐらい漫画みたいでいいと思います。しかしこんな俳優さんが今の日本にいたんだ。それにどの場面だったか忘れたけど、宇梶さんも出てきたし、これは大男ぞろいで面白くなってきたぞ。


いちいち細かく書かないけど戦の場面はそれぞれよかったし、悲しみの為義パパが頼長を怒鳴りつける場面も良かったです。頼長さんも真っ青になって震えて、あの威張ってた藤原摂関家がガタガタじゃないですか。これで武家の世になっていくのか…。おっと白いインコちゃんを忘れないで。兎丸たちの楽しそうなバタリングラム攻撃もいいし、あー面白かった。ところで、あの白河北殿のセットは本当に燃やしたんだろうか。


戦の場面はなんだかまったりしてるんだけど、当時の話によると「やあやあ我こそは…」とか、戦いの真ん中で歌を歌ったりする(だったかな)ような、実際にまったりした戦いぶりだったらしいので、こんな感じなんでしょうか。


前回のような繊細な心理劇は無かったし、戦ばっかりだったけど、戦なんてアクションばっかりなんだからこんなふうにガヤガヤやってればいいと思う。面白かったわ。なんだかまとまりのない感想で申し訳ない。どうもこの回、また視聴率が落ちたらしいのだけど、これはもったいないですよ、みなさん。この回は画面を見てるだけでも面白いのに。


さあこの後、またヘビーな心理劇が始まると思うのだがどうなるんだろう。

NHK大河ドラマ「平清盛」第20回「前夜の決断」


実は、先週忙しくて見れなくて録画していたものを第20回、21回といっしょに見たのだけど、これが非常に良かったので、前回第19回の感想も復活させようと思ったのでした。これはよかったです。ほんとうに面白かった。

保元の乱前夜、いいです。心理劇につぐ心理劇11日と時間を追っての話の展開もとてもいい。清盛君はまた脇だけど、本当の脇の方々が非常にいい感じだったので見所満載。素晴らしいです。第19回でさんざん文句を言ったばっかりなのに、どうして1週間でこんなに良くなったんだろう。やっぱり史実がいろいろあると、話が引き締まるのだろうか。今週ほんとに面白かったです。


後白河天皇の溢れんばかりのカリスマ性。正真正銘のやんごとなきオレ様。徹底的にオレ様。生まれもった絶対的な地位。美しい顔から溢れ出る絶対的な自信。この人の天皇はゾクゾクするほどいい。鼻筋の真っ直ぐな美しい顔。なのに予測不可能で怖い。何を言い出すかわからない。怖いです。松田さんがこんな表情のできる人だとは。この役はすばらしい。もうね、この天皇の高貴なカリスマが凄すぎて、清盛君は可哀相なくらい下僕の位置にはまっていた。これから大丈夫か…。


それから今週は、弟の頼盛(西島隆弘さん)の熱演に次ぐ熱演。これはびっくりした。最初に出てきたときは、まぁなんと繊細そうな優男だろうと思ったのに、意志の強い若い男子を熱演。この役者さんはほんとにいい表情をする。以前から私は「時代劇の男が男が」と何度も言っているが、男を演じるのに大きな体や怖い顔は必要ないといういい見本。極論を言えば、10歳の子供でも男を表現することはできるんです。人を男にするのは心(意志)です。繊細な顔の西島さんはこの役で、使命をもって自分の意志で立ちあがろうとする真摯な若者を熱演している。非常に男らしいです。母とのやりとりでの繊細な表情。心を決めたときの思いつめた表情もとてもいい。

そんな頼盛の苦悩の表情を見て、忠正叔父さんが心を決める。忠正叔父さんは優しい人なんですね。この二人のやりとりの心理劇はすばらしかった。こんな繊細な心理劇がいままであっただろうか。



それに義朝の2人の女性の場面もいい。妙な現代風の嫉妬劇があるわけでもなく、正妻と側室の位置も自然。常盤が余計な事を言い始めた場面で、由良御前の見せた正妻の貫禄もすばらしかった。そう、戦に感情は必要ない。戦は男の仕事。たとえ辛くてもそれを黙って支えるのが妻の仕事。そのまま黙って頭を下げる由良御前がいい。この義朝の場面はほんとによかった。その直後に敵側の源氏の武将達(義朝の親族)を見せるのも上手いなと思う。鎧が非常に美しい。

それから続いて、いかにも大河ドラマ・時代劇らしい場面だったのが、鎌田通清(金田明夫さん)と息子の正清(趙珉和さん)の場面。これはこのドラマの過去最高じゃないですか。すばらしいです。こんなにも歴史時代劇らしい場面があるなんて。それでそれでそれで…帰ってきた正清に義朝が一言「遅いではないか。」玉木さん、いい表情です。友情と忠誠心。正統派男のドラマ。参りました。この一連の流れは何度見ても泣ける。ここ数回の玉木さんは顔が変わってしまっている。素晴らしいです。毎回ますます良くなる。


なんかいろいろと泣けました今回。どうして急にこんなに変わったのだろう。今回だけで、好きになった人物も多い。天皇、頼盛、忠正叔父さん、由良御前、鎌田通清、正清…、これらの人物の人となりがはっきり解った。いろいろ思うところもあるのだろうと応援したくなる。人物描写だけでこんなに印象が変わるなんて。いったいどうしたんだろう。

毎回戦争ではないけれど、こういう極限の場面があるから歴史時代ものは面白いんだとつくづく思う。家族なのに敵味方に分かれて殺しあわなければいけない現実。それが忠誠心からくるものであれ、お家の為であれ、人として辛い決断なのは同じ。これがドラマ。上下関係では礼儀を尽くし、忠誠を誓い、自己の責任で必死にその日を生きようとする歴史上の人物達にやっぱり心を動かされる。人が人に礼節を尽くす姿というのは美しいです。鎧を着けた武者達が静かに跪く姿は本当に美しい。私はやっぱり昭和の人間だと思う。ほんと。

今回、音楽もとてもよかったと思う。
満足です。

一言。こんな重厚なドラマの中で、清盛君と時子の場面は浮いてます。この二人のコミカルなやりとりは正直いらない。せめて戦の回くらいは自粛して欲しい。


NHK大河ドラマ「平清盛」第19回「鳥羽院の遺言」


この、第19回の感想のエントリー、一度UPして、1週間後に消しました。あまりにも辛辣な大人気ない内容だったためです。申し訳ない。その後忙しくて暫くそのままにしていたのだけれど、今でもこの第19回の内容に対して、基本的には同じ感想を持っているので、多少トーンダウンして再度UPすることにした。第20回と21回がとてもよかったので、対比としても残しておきたいと思った。

まだ見てます。家盛決起の男色問題から、あまりのくだらなさに匙を投げたのだが、やっぱり見てました。もうすぐ歴史的な大事件だそうです。そんなわけで話がちょっと進んできたような感じ。再度、時代劇を愛するものとして、この大河ドラマにまたいろいろと言いたい。かなりキツイ事を言っているのでこの大河ドラマを好きな方は読まないでください。


1.       清盛がどんな人なのかさっぱり解らない!
19回目にもなるのに、主役平清盛の人となりがさっぱりわからない。いっつも右に左にふらふらしている。今回もそう。先週、崇徳上皇に「僕は鳥羽法皇のために働くので…」と協力を拒否。そのあと今度は鳥羽法皇が「御所を守れ」と言うと「お断りいたします。」といばりくさって…また拒否。今度は信西が「法皇サイドを守れ、サインしろ」と言うと、「いやだ!みんな仲良くすればいいっ。」それなのに、野蛮な友人源義朝がやってきて「オレはサインしたぜ」と言うの聞くと、うんうん悩んだ挙句、時子が「義朝さんにも家族がいるんでしょうね」と言ったとたんに、サインをする決心をしたらしい…。あげくのはてに、さっきまで「鳥羽パパと崇徳息子は仲良くなってほしい」と言ってたのに、鳥羽法皇の臨終に会いにやってきた崇徳上皇に「もうおせぇよ」と大変失礼な態度で(皇族に)刃物をつきつける…。ぁあああこの人は何者?。非常に大人な事を言うかと思えば、信西と話しをしていてもいきなりキレて器物破損。いったいどういう人? 俳優松ケンさんの力の入りすぎた演技も多少問題ではないかと思っているが、なによりも主人公を優柔不断にフラフラさせている脚本の意図が不明。どうしてあそこまで一貫性のない人物像なのかほんとうに不思議だ。後に滅ぼされてしまう平家だから、そんなダメ清盛でも描くつもりなんだろうか…。だけど、そんな人物が1年間通して主役だとしたら冗談ではすまない。あれだけ一貫性がない主人公を見ていると「しっかりせぇっ!」と腹が立ってくる。主役に魅力がないとドラマを見る気がしない。何とかしてください。

(ちなみに源義朝のシーンだけ本格大河ドラマっぽい。玉木義朝、大変結構。昔から野蛮だった。弟を殺してもへとも思わない。のし上がるために、なんでもやるあくどいキャラがしっかりしている。皇族のことも「もめさせておけばよい。土台はとっくに腐っておる」だって。清盛の10倍くらい頭がいい。むしろこっちが主役。もともと細身の現代青年な玉木君が、非常に野蛮な男に見えるようになった。立派。奥さんも子供を張り倒した。結構結構。昔はこんなものでしょう。この義朝側のキャラがこれだけしっかりしているのに、どうして主役がふらふらしてるのだろう?)

2.       なぜ鳥羽法皇は漫画っぽかったのか?
なぜこの人は、ここまで変なキャラにされてしまったのだろう。なんだかとんでもない漫画キャラになってしまっていた。何かにつけて目をむいて、ウルウルして「きゃぁあああ」ばっかり言ってうろたえている。もうね、ぱぁーんっと横っ面をひっぱたいて「しっかりせぇっ!」と怒鳴りつけたくなる。ああ見えても時の最大の権力者なのだ。史実でもあんな変な人で有名なのかネットで調べたけど、そんな話はないです。どうしてああいうふうにしたのだろう。「いろいろと史実をリアルに再現…」などと制作側は言っているけど、あんなに変だと人間にさえ見えない。宇宙人みたい。ふつうに内気で苦悩する人物でいいと思うのに、どうしてあそこまでデフォルメする必要があったのか。最初は面白いのかと思ったが、最後の最後まであの調子。歴史ドラマの枠を超えていると思う。真面目に歴史ドラマをつくろうとしているのかも疑問だ。史実のご本人に大変お気の毒です。

3.       変なところで唐突にコミカル
今回は、滋子のお披露目の場面。平氏全員が妙にコミカルな現代劇風。あんな無駄な現代ホームドラマの場面があるから、真面目な歴史ドラマが途中で腰砕けになって、見ている側は「ぽかーん」状態。源氏の側が兄弟同士で殺し合いをするような時代に、どうしてああいう場面をいれるのか疑問。そもそも男性の群集が若い女性の品定めをするなど論外。ドラマの全体のトーンが統一されてない印象が残るばかり。

歴史ドラマの様式の一つに、真面目な歴史ドラマの中、息抜きのためのコミカルなシーンの挿入はある。たいてい決まりの道化役が一人二人いて笑わせてくれるもので、大変愛されるキャラ設定だったりする。そんな道化キャラが悲劇の運命をたどるのも定番。そのかわり、ドラマの主役級の役者には馬鹿な事をさせず、話をひっぱってもらう。まあ古い様式なので現在それがいいかどうかは疑問だが、せめて主役級の俳優達には馬鹿な真似をさせないほうがいいと思う。清盛もあっちでガウガウ怒鳴っているのに、こっちでふざけていたりして、これも人物像がよく解らない理由の一つになっている。

4.       人物がリアルじゃない。
以前から、画面をぼけるだけぼけさせてリアルだと主張しているのに、どうして平安時代の女性の髪がドレッドヘアなのだ? それで「美しい娘」だそうだ。冗談だろうか。平安時代の美人なんて、髪、髪、髪、何をおいても長い艶やかな髪が第一なのに、NHKさんは何をやっているのだろう。これは何事かとオフィシャルのサイトにいったら人物デザインの方が「ぼくは美しいと思う」などと…。しかしこれはどう考えても賛同できません。どういうつもりか知らないが、ああいう意味不明のルール違反をするだけで、歴史好きの視聴者をどんどん無くしていることに気付かないのだろうか。

それに、皇族に嫁ぐようなお姫様の滋子が「まっぴらです。」「私は私の好いたお方の妻となります。」だって。おまけに、あっかんべー。これも論外。そもそも女性がああいうふうに晒されるのもありえないでしょう。片方でリアルリアルと言っていながら、肝心の人物の外見や行動が全然リアルじゃないことをどう説明するつもりだろう。

5.       人物の行動がリアルじゃない。
そもそも、皇族に刃物を向けるとは逆賊の扱いになると思うのだけど、覚えているだけでも今回で3回目(もっとあったかも)。どうしてあんな行動をとらせるのだろう。リアルリアルと言っている割に、なぜあんな行動がそのままにされているのが理解不可能。時代考証の方は何も言わないんだろうか。

6.       台詞の意味が不明
それで崇徳上皇に「私には私の守るべきものがある…」と、言うのだけれど、あの場面のあの時点で崇徳上皇にそれを言うことの意味は無い。前後とのつながりが不明。崇徳上皇も清盛が何を言っているのか解らないだろう。ナレーションで「情を捨て苦渋の決断をした」とあったが、なんだかもやもやとしてなんの苦渋だったのかも解らない。ほんとに不明なことが多い。上記で言ったような、コミカルシーンにエネルギーをつかうくらいなら、こういう台詞の詰めをきちっとやって欲しい。



いろいろときつく書いたけれども、このようないろいろな点で今回のドラマに賛同するのは難しい。もちろん私の個人的な私見なので、これが一般論だとは思わないが…しかし。こう書き連ねてみると、例えば「リアル」の言葉一つをとっても、どうもバランスがとれていないのではないか。あれだけこだわってリアルと言っているのなら、人物の設定も台詞も行動もリアルにしてもらえないだろうか。


反対に前代未聞の漫画風大河に徹底させるのならそれでもいい。鳥羽法皇宇宙人にドレッドヘア滋子、左右ふらふら時々キレる清盛、なんだかわいわい楽しそうな平家一門…パイレーツオブ瀬戸内海…そこまで腹をくくっているのならそれでもいい。しかし「リアル」の言葉だけで本格大河を臭わせているのがどうも詐欺っぽくていけない。私以外にも多くの人が混乱しているのではないだろうか。いったいぜんたいこの大河、何がやりたいのだろうと…。これからも視聴者(視聴率)と制作側の意地の張り合いで1年間が過ぎてしまうような気がする。なんとかしていただきたい。


最後に、毎年大河ドラマを習慣で見ている既存の視聴者には、真面目な歴史物語を見たい層がたくさんいる事を忘れないで欲しいと思う。過去30年以上にわたって大河ドラマを見続けているファンもたくさんいるのだ。現在の制作の方々が生まれる前から、大河ドラマを見続けている方々もいる。大河ドラマの基本は歴史を語る歴史ドラマ。現代風にアレンジするのもいいかも知れないが、そうすることによって固定の視聴者をなくす可能性があることも考えていただきたい。



2012年5月30日水曜日

Kylie Minogue - Timebomb (2012)



カイリーちゃん! きゃわいぃ。ステキ。
 
Kylie Minogue - Timebomb  (2012)

Released: May 25, 2012
℗ 2012 The copyright in this sound recording is owned by EMI Records Ltd


こんなにちっちゃいのに、かっこいいにゃ。 155cmも無いという噂。
チビ女の星。ステキです。

大昔は、可愛いだけのちっちゃい娘だったのに、マドンナの真似ばっかりしてたのに、ドラマでの隣の可愛い子のキャラから抜けるのに必死だったのに…、いろいろいろいろ…とあって苦労もしたと思うけど、いつもほんとにカワイくてかっこいい。西洋ではチビ女は本当に苦労するものなのに、ここまでスターの座を保っているのも驚異的。不思議です。ほんとに綺麗だ。

この人こそ、生きてるお人形みたい。小さくても完璧な大人の女のバランス。完璧なお尻。超エッチな体。もう44歳なのに(げげっ)決して老けない顔。いろんなことがあったんですよ。大病もしたのに完全復活。すごいなー。問答無用でかっこいい。

もう完全にマドンナを100万光年ぐらい超えたね。もう十分カイリーおばちゃんと呼ばれてもおかしくないのに、やっぱり可愛くてセクシー。実はちっちゃいので得してるのか…。この年齢の時のマドンナは、もう完全に終わってたのに、この人はまだまだまだいけそうだ。すごいですね。最近のマドンナはもう、いくら頑張っても痛々しくしか見えないもの。もっと違う方向を探ればいいのに。

映画『ムーラン・ルージュ』のグリーン・フェアリーの可愛さは忘れられない。この人の人並みはずれた完璧な人形サイズは、ちょっと特殊なのかも。普通の人じゃないです。昔はなんとも思わなかったけど、だんだんこの人はとんでもないんじゃないかと思えてきた。強靭な根性と鋼のようなプロ意識。この歳でこんなにエッチで可愛いくてかっこいいんだもの。ありえない。

いつもセンスいいし。この曲もいいです。新曲だそう。よく踊れる。飛ばしてます。いい感じ。



ノエル・ギャラガー vs AKB48 騒動に物申す


日本にいないので、どの程度大きくなってるのか知らないけど、なんだかネット上のニュース欄にもとり上げられているみたいなので、結構な騒動だったんでしょうか。

ノエルさん、英国で10年間同じ空気を吸った人間として、ちょっと擁護したい。

早速、ノエルさんのサイトに行って読んできたんだけど、これ、爆笑ニッポン珍道中小話ですよ。まぁ多少のF言葉も使われてますが、この人はこういうキャラ。もともと北部マンチェスター出身の労働者階級の悪ガキがロックスターになったというキャラで、もっとおいたな弟リアム君といっしょに子供がそのまんま大きくなったようなキャラなの。それでも、ふたりとも根は優しいおやじ達で、英国の国民にもかなり好かれている人達です。口は悪いけど、中身は真面目で常識的な人達(とくにお兄ちゃんのノエルさん)で、オアシスの歌詞を見てもインタビューを見てもすごくいい人っぽい。ファンではないけどノエル君は結構好き。

このノエル日記も、いつもの調子で不思議の国ニッポン珍道中を英語圏のファン(基本的には英国人にでしょう)に向けて面白おかしく報告しているもの。

そもそも、一般の英国人にとって日本は不思議の国ニッポン以外のなにものでもないわけです。昔から有名な精密機械とか、日本の列車が時間に正確であるとか、そんなことは既によく知られていることで、今回の彼のTV出演中の時間割りの正確さもそんな良く知られた「正確さ」を多少大げさに書いているだけ。

ただMステの番組そのものが、きらびやかなセットに、ひな壇に並んで座らされた若いポップスター達、サングラスにオールバックの小さなタモリさん、隣には綺麗なお姉さんの女子アナさんと、ノエル君のような英国のオヤジには、とてつもなく妙で変で場違いに感じるのも事実なのでしょう。

問題のAKB48さんに関しても、彼女達のパッケージそのものが、海外の人にはほぼ理解され難いものであることも事実。実際には20歳を超えているメンバーも多いと聞きますが、彼女達の衣装や、見せかた、歌も、声の質も、いかにも若い(幼い)女の子らしいもので、実際に西洋人から見たら、13歳から15歳に見えても不思議ではないんですよ。そんな、寄せ集められた小さな女の子達が、(海外では当たり前の)個々の個性を主張するのではなく、なんだかわらわらと40人以上もの団体で存在しているのも、大変異様に感じられるものなんでしょう。
あちらは16歳の女の子を連れてきて、27歳のマダムのように化粧をさせ着飾らせてモデルをやらせる国なんです。全く正反対。

AKB48さん達がいつもの彼女達らしく、きゃらきゃら笑って(英国人には)意味不明の言葉をしゃべりながら絶え間なくクスクス笑いをしているのも、非常にみょーなものなんでしょう。「急にジジイになった気がしたぜ…」というのも、すごくおかしい。

一見子供のような、きゃらきゃら笑うたくさんの可愛いの女の子達に囲まれて、苦戦したんだろうな…。これ、状況として爆笑ものですよ。「なんでオレがあそこにいたんだか…神のみぞ知る…」なんて、途方に暮れているノエル君が想像できて超おかしい。でもその後で「でもなんだか面白かったぜ」と終わっているので、決してAKB48さんやMステさんを貶しているのではないです。結構楽しんだんだろうと思います(爆笑)。

誤訳だと認識されて、騒ぎも収まったらしいですが、異文化の交流というものはいろんなことがあるものですね。日本の文化が、ここ最近ガラパゴス化などと言われているようですが、実際に海外の人達には、かなり異質に見えるのも事実です。それを、面白いと思う人もいれば、受け付けない人もいるだろうし、「なんだか妙だけど面白れぇぜ…」とわざわざ自国民に報告してくれるノエル君みたいな人もいるんでしょう。それに噛み付いて騒ぐ人々。ノエル君のサイトに文句を書き込んだ人もいたらしい…。彼もびっくりしてると思います。

なんだかそんな騒ぎの全体が、不思議ニッポン的だなとつくづく思う…。




2012年5月29日火曜日

映画『バーニー みんなが愛した殺人者/Bernie』:田舎を笑うべからず


------------------------------------------------------------------------------------------------
Bernie2011年)/米/カラー
104分/監督; Richard Linklater
------------------------------------------------------------------------------------------------


旦那Aの選択で鑑賞。うはー…これは…なんといったらいいか…よくわからん映画。こんなに妙な映画も珍しい。監督はR・リンクレイター。ジャック・ブラックは全然好きな俳優ではないけれど、シャーリー・マクレーンが出ている…。マシュー・マコノヒーも出ている。ん? ま、いいか…と見に行くことにした。正直に言うと「金返せ」うひゃー。

テキサス州の田舎の中の田舎。コテコテの田舎訛り。ご近所さんはみんな知り合いで、人の噂話も絶えない小さな町。何かが起これば翌日にはみんな知るところとなる。週末にはみんな教会にいく。個々の家の壁は重厚な木製のパネル。そこに狩猟でしとめた鹿の剥製の首が何個も突き出している。壁紙は赤と緑の縞模様。家具も重厚なオーバーサイズ。いかにも古きよき時代のアメリカ…なんとも重苦しくて古臭い装飾。そうこの町、たぶん60年、70年代ぐらいから住人も生活も習慣もなーんにも変わっていない。


ともかく、ジャック・ブラック演じる葬儀屋の男。この人がいい人過ぎるいい人。みんなに優しくて親切。話術も巧み。教会ではチャリティーやコーラスを仕切る。地元の劇団でも活躍。町中の人気者だ。そんな彼が、シャーリー・マクレーン演じる嫌われ者の未亡人のばあさんと仲良くなる。彼の親切心から始まった友情がいつしか家族以上の信頼関係に変わる。そのばあさんがある日姿を消す。半年後、冷凍庫の中で死体で見つかる。この葬儀屋の男が殺したのだ。その後、地元の検事のマシュー・マコノヒーが彼を終身刑にするというお話。

これが実話の再現映画なのだ。ドキュメンタリー風コメディ。主要な人物以外は、地元の実在の人に本人を演じさせている。彼らの台詞は事実を元に書かれた脚本なのだが、この素人の役者達が、いかにも実話らしく葬儀屋と未亡人の噂話をカメラに語るという構成。実験的な構成から芸術映画枠なのだろう。


とりあえず、いいところから。ジャック・ブラックが役者をしているのを初めて見た…(とはいってもどうでもいいのだけど…とにかく苦手なのだこの人)。この役では、いつものようにうるさい顔芸もなくおとなしく役を演じている。はまってると思う。それにマシュー・マコノヒー。この人が、びっくりするぐらいかっこわるい田舎の熱血検事をやっている。珍しい。旦那によると珍しく上手いらしい。普段は役者としてまあまあなこの二人が、結構役者として仕事をしている。

ネタバレ注意


さて、辛口…というより、私個人にとって、なんで分からない映画なのか…金返せ映画になってしまったのかを考えてみたい。

1. 私は個人的に、アメリカの保守的な田舎が苦手である。保守的過ぎて実は大嫌いだ。なんというか理解不可能なのだ。アメリカにはダーウィンの進化論を未だに信じない人も結構いる。うひゃー頭が痛い。なのでこういうアメリカの田舎の話はどうでもいい。興味なし。これは私個人の嗜好なのでゴメンナサイとしか言えない。(うーん言葉がきついので誤解されるかもしれないので追加するけど、いい田舎のイメージならいいんです。ドリー・パートンは大好き。嫌なのはあくまでも頭の固い人々。)

2. いくら田舎の話とはいっても、この映画で描かれた町、実際にはあそこまで田舎臭くはないだろうと思う。監督の趣味だかなんだか知らないが、実際にはイノセントな田舎の方々をあそこまで笑いものにしていいものか…。全員が洗練されてなくて、住んでる環境も、3040年変わらないように描かれているのも疑問。みんなテレビだって見るし、雑誌だって買うのだから、あそこまで時間が止まったようには生活していないだろうと思う。田舎を馬鹿にしてるんだろうか。

3. 小さな田舎町の殺人事件。どこにでもありそうな話だが、三文記事仕立てのこの映画、決しての品のいい話ではない。人が亡くなっているのにゴシップ調なのだ。不快である。

4. 別に田舎町の殺人事件を映画の題材にしてもいいのだけど、妙なコメディ仕立てなので深みは一切無い。心理描写も無い。未亡人がなぜそこまで嫌われるのか、葬儀屋がなぜそんなにイイ奴なのか、独身で彼女もいないのはどうしてなのか(実はゲイらしい)、未亡人と葬儀屋がなぜ仲良くなったのか…そんな踏み込んだ人物描写や心理劇なんて一切描かれない。結局、近所の人達のゴシップレベルなのだ。これは見ていて辛い。

5. 殺人事件のあった地元の実際の近所の人達を集めて、その事件の再現映画を作る。それはいいのだけど、しかしなぜ脚色までして、コメディ調にするのかが解らない。なによりも亡くなった未亡人が、(殺されているのに)未だに嫌われ者なのが理解不可能。人が亡くなっているのに、近所の人がそれをあざ笑うようにカメラに向かって話すのもどうかと思う。彼女の事を語る地元の人々は、そんなモラルさえ持たないほど馬鹿なのかも疑問。こんな脚本を実在の方々に語らせて、無理やり意地悪な田舎町の住人に仕立てあげるのも非常に理解不可能。不快である。

とかなんとか…。映画として十分にありえる設定だとは思うのだけれど、どうもこの映画の意図がわからない。何が言いたいのかさっぱり解らない。終身刑を食らった殺人犯を可哀想だと言いたいのか、それとも、殺されたお年寄りをあざ笑い殺人犯をイイ奴だと言う田舎者を笑いものにしたいのか…監督の意図が全く解らない。いずれにしても不快である。

この映画の登場人物を誰も好きになれないのも辛い。彼らの全員が実在の人達なのだから困ってしまう。会った事もないどこかの町の普通のおじさんおばさん達を嫌うために映画を見る必要もなかろう。ほんとうに困ってしまう。しかしそんな普通のおじさんおばさん達がくだらないゴシップをカメラに向かって話すのを延々と1時間半も聞いていると、げんなりしてしまう。うわぁ頭が痛い。困った困った。これはもう金返せである。いやになるぜ。


ちなみにこの映画、評価は決して低くない。芸術映画枠だからだろうか。私は何が理解できなかったのだろう? ブラックユーモアのセンスだろうか? 私の英語力の問題もあると思う。結局外人の私には解らないということか。誰か教えて欲しい。

ちなみに旦那Aは自分が選んだ映画だったので、なんとか良い所を探していたようだが「どうも居心地の悪い映画」だと言った。
うむ、私もそう思う。

ジャック・ブラックのファンの方は、彼の役者ぶりを楽しめると思います。歌も上手。しかし映画が地味過ぎて、日本公開はないような気がする。



2012年5月28日月曜日

最近のPerfume:氷結CM 「Triple Screen」篇


しばらく忙しくてチェックしていなかったのだけど、またいろいろとPerfume関連も忙しいらしい。

動画サイトにもあがってましたキリンの新CM。またまた可愛いです。

ところでこのCMで、以前気付かなかったことをひとつ…。

ズバリこのCMPerfumeはとてもHです。セクシーとは違うけど、なぜか全編から漂うとてつもない色気。写真で見ると特にそう。なんなんでしょうか…。いいですね。

アイドルとはいっても、彼女達ももう23歳の大人の女性。胸もお尻も全く出さないのに、これだけの品を保って色気が出せるのは本当に貴重。世の中、国内も海外も「出してナンボ」の人達が多いなかで、この感じは非常に珍しい。これは大切にしたほうがいいと思います。

衣装も明るくて楽しいのに、この色気。かしゆかはアンナミラーズの制服風だし、のっちは学校の先生風、あ~ちゃんはきれいなお姉さん。これだけ表情も明るくていつものPerfumeなのに、なぜかHだ(笑 私は決して中年オヤジではない)。

セクシーさも売り方次第。あからさまな色気を封印した戦略でも、これだけの色気が出てきたというのは、素晴らしいことです。色気は健康である証拠。あれだけアスリート並みに体を動かしてる人達なので、セクシーさも健康なのも自然に溢れ出てくるのでしょう。まっすぐにのびのびと幸せに育った娘さん達はほんとうにいいものです。素材としても非常に面白い。

彼女達は本当に美しいと思います。素晴らしいです。これから45年、ますます出てくるだろう自然な色気を、彼女達のキャラクターの中でどう料理していくのかも課題になるかもしれません。




2012年5月18日金曜日

PerfumeがJAPAN TIMESの記事に!


リンク

http://www.japantimes.co.jp/culture/2012/05/18/music/will-the-world-soon-wake-up-to-the-scent-of-perfume/#.UbmUS1VZwqI

The Japan Times OnlineEntertainment Spotlightのコーナー、518日付でタイトル“Will the world soon wake up to the scent of Perfume? (世界はPerfumeのカオリにもうすぐ目を覚ますのか?)”

ざっと読んだのですが、大変好意をもって応援してくれてます。511日の武道館のライブの前に、ジャパン・タイムズの方がPerfume3人にインタビューをしたらしい。英語の報道関連で初めての直インタビューだそうだ。この記者さんは、Perfumeファンになっちゃったのかもしれない(笑)。

そのインタビューで、のっちをアイス・クールと言ってる。氷のような美女? 外国でライブがしたい。それにファンに会いたいそうだ。あ~ちゃんはマスクをしていたらしい。『CARS2』でロスに言ったとき、現地のファンがいてびっくりしたこと。かしゆかは、(海外にもファンがいることが)不思議だそう。「鳥肌がたつ」とあ~ちゃん。それに「ダンスがすごくなってきてるけど、もっと難しいものにも挑戦したい。限界に挑戦したい。」おお、すごいですね。

そんなインタビューを軸に、当日のライブの様子。それにPerfumeの簡単な歴史、中田ヤスタカさんとの関係、アルバム「GAME」がいかに大きな影響を及ぼしたのか、それから、J-POPの海外への展開は、業界でも前例が少ないこと、ユニバーサル・ジャパンのディレクター加藤氏の以前のインタビューにもふれ、海外戦略の先輩であるK-POPを例に、これからどうしていくのかのアイデアを挙げている。加藤氏は(何か機械だろうか)同時通訳が可能ではないかと考えているらしいし、それとはまた別に、前述の『CARS2』でのポリリズムの採用では、言葉は全く関係なかったこと…等など、様々な角度からPerfumeの可能性について語っている。
ともかく「本当のPerfumeを知るためには、CDを聴くよりも、本人達と話しをするよりも、とにかくライブを見なくっちゃ。」と力説しています。すばらしい。


この記事はとても好意的だと思います。この記者さんも、武道館ライブを楽しんだんだろうな。いいな。ともかく英語の記事でこれだけ情報量も多く、好意的な記事が出るのは大変ありがたい。

以前『JPN』がリリースされたときに、同じジャパン・タイムスが、英国人評論家に書かせたそれは辛辣なレビューを載せていて呆れたのだけれど(英国の音楽評論家には何でもかんでも批判すればいいと思ってるような輩が多いので、記事の内容を気にする必要は全く無い)、今回はとても好意的です。日本に関する情報で最大の英語メディアであるJAPAN TIMESに、こういう好意的な記事が載ることは、世界にも大きな影響力があるのではないかと思うのでとても嬉しい。

内容は、おそらくどなたかが全訳をネットに投稿してくださるでしょう。もし時間が経っても出てこなかったら考えよう。とりあえず嬉しかったのでご報告。





2012年5月14日月曜日

映画『ハンガー・ゲーム/The Hunger Games 』:"Big Brother is watching you"


------------------------------------------------------------------------------------------------
The Hunger Games 2012年)/米/カラー
142分/監督;Gary Ross
------------------------------------------------------------------------------------------------



『ハンガーゲーム』を見てきた。女優さんが上手い。


日本ではとにかく『バトルロワイヤル』との比較になってしまうと思うが、話としても映画としても全く違うと思う。『バトルロワイヤル』が演技も設定も終わり方もあまりリアルに感じられなかったのに対して、これは話も演出も演技もかなりリアル。心理劇としてもよく出来ていると思う。主役の女優ジェニファー・ローレンスさんが抜群に上手い。この女優さんを見るだけでも価値があると思う。
この手のものでありがちな意図的な残酷描写は一切ない。アメリカでは13歳以上の指定になっているが、話の設定がまず「子供が殺しあう話」なので、そのことに対する配慮かと思われる。痛い描写や気持ち悪くなるような場面はほとんどなく、内容上暴力的な場面もことごとく早送りやぼやけた画面で分かりずらくしてある。残酷描写を避けたことで、ショッキングなシーンのみが話を引っ張るのではなく、登場人物の心理劇として非常に質の高いものになっていると思う。…ので、残酷描写が苦手な人でも大丈夫 
もともと非常に売れているティーン向けの小説の映画化らしいのだが、「子供が殺しあう」のキーワードだけで私も『バトルロワイヤル』のリメイクまたはパクリだと思っていた。前知識の全くない状態で鑑賞。面白かった。個人的に100%満足だと言いきれないのは、原作がそもそもティーン向けの小説のせいだからではないかと思う(後述)。それでも映画として十分に成功していると思う。



ネタバレ注意


設定は未来(これも近未来だろうか)。舞台は独裁国家パネム。富裕層の住む大都市キャピトルとそれを支える下層階級の住む12の地区。年に一度、12地区それぞれから、12歳~18歳の男女のペアが選ばれ、集められた計24人が野に放たれ最後の1人になるまで殺し合いをする。そもそもは、過去にあった下層階級の富裕層に対する反乱への見せしめとして始まった。そんな悪しき習慣がもう74年も続いている。
12の地区はそれぞれ20世紀初頭の労働者階級のような厳しい生活を強いられている。選ばれた男女のペアはキャピトルに集められるのだが、そこに住む人々の生活は豊か。18世紀の貴族を思わせるような、いかにも西洋風近未来のイメージの人々が集う。ちょっと前のエントリーで書いたSwedish House Mafia GreyhoundPVAbsolute VodkaとのタイアップCM)とほぼ同じ系統の服装の人々。ああいうのが西洋の近未来の定番のイメージとしてあるのだろうか。
この子供の殺し合いは、そのままTVで生中継され(首都の富裕層も各地区の下層階級も)国民全員が見守る中で繰り広げられる。ローマのグラディエイター(奴隷の殺し合い)まがいのスポーツ観戦として、それから西洋では盛んなリアリティーTVまがいの娯楽として消費される。勝ち残った者は国民的英雄になる。まぁとにかく野蛮な話なのだ。


英国に住んでいた頃『ビッグブラザー』というリアリティーTV番組が大変な人気だった。元々は1999年のオランダの番組だったらしいのだが、その内容は「完全に外部から隔離され 全ての場所にカメラとマイクが仕掛けられた家で、十数人の男女を3ヶ月生活させ、彼らの生活を 喧嘩・セックス・互いの脱落させ合いに至るまでの全てを放送するリアリティ番組である。(Wikipedia)」というもの。

タイトルの「ビッグブラザー」とは、ジョージ・オーウェルの小説『1984』からのもので、参加者を24時間撮影し続ける監視カメラ(視聴者)を小説の「ビッグブラザー」に例えたもの。一般の応募者から選ばれた参加者で行われるのだが、たまに有名人でやることもあり、興味本位で一度見たことがあった。
参加者は、毎回視聴者からの人気投票によって最下位だったものが一人ずつ落とされていく。最後に勝ち残った者は文字通りスターになった(おそらく長続きはしなかったと思うが)。この映画の『ハンガーゲーム』のフォーマットも全く同じ。勝ち残ったものが殺し合いで勝った結果ということが違うだけ。その為こういう番組を見たことのある者には非常にリアルな設定に思える。(そういえば、参加者をジャングルに住まわせて、同じように監視カメラで追い、同じように視聴者の投票で落としていくサバイバルものの番組もあった。それなんて、殺し合い以外はほぼ映画と同じ設定だ)

追記:この番組、現在2012年にもアメリカで放送してました。知らなかった。

 
リアリティーTVの説明が長くなってしまった。ともかく内容は主人公の心理劇。カメラはただひたすら主人公の表情を追い続ける。観客も全体の状況を見渡すのではなく、彼女と一緒にこのサバイバルゲームに参加しているような気になる。どこで何が起こっているのか、誰がどこで殺し合いをしているのかは、彼女が実際に経験し見ているものしか描かれない。そのため彼女の視点で非常にリアルだ。
なによりも主演の女優ジェニファー・ローレンスさんが上手い。顔のパーツが小さくて目の色も鈍い灰色の非常に感情の分かりにくい顔つきなのだが、その一見無表情な顔つきが、主人公の抑えた感情の下の強靭な精神力を上手く現しているように思えた。妹に対する責任感、友情、怒り、恐怖、緊張、あせり、安堵、悲しみ…等など様々な感情がめまぐるしく表情に表れる。
この女優さんの顔はあまり記憶に残らない。目鼻立ちも小さい地味な顔だ。…が、こういう顔だからこそ、どんな役もこなせる万能の職業女優になる可能性も大きい。上手いと思っていたら、去年、まだ20歳そこそこなのに映画『ウィンターズ・ボーン』で、他の大女優達とともに各賞にノミネートされたそうだ。楽しみな女優さんだ。(…と思ってネットで調べたら、元々の女優さんはかなり華やかなブロンド美人。すでにスター然とした佇まい。映画の役柄とまったく印象が違うので驚いた。髪の色だけでこんなに違うものだろうか。すごいですね。)



「個人的に100%満足だと言いきれない」と書いたのは、最後の終わり方のせいだ。話として違う展開もあったと思うのだが、原作に忠実に描かれているらしいので変えようが無かったのだろう。個人的には、彼女1人だけが生き残ってもよかったのではないかと思った。あれだけ極限の状況を経験したのだから、2人とも助かったことでまとめてしまうのではなく、1人だけ生き残って苦悩する方がよかったのではないか(当然あまり気持ちのいい終わり方ではない)。いずれにしても、あのような残酷な殺し合いの結果勝ち抜いた勝利者なのだ。もう普通の生活には戻れないだろう。そのあたりをもう少し踏み込んで見てみたい気もした。原作はシリーズが続いているらしいのでそのあたりも理由なのだろうと思う。
ところで、ミュージシャンのレニー・クラビッツが出ていたぞ。映画なんかに出て何をしているのだろう? 暫く見なかったがいつまでも若いなと思う…。