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2014年8月26日火曜日

BABYMETAL:マリア像破壊映像について(+今骨バンド映像はアリなのか)


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★遅すぎる追記・2015121
このエントリーが某所でよくBABYMETALへのアンチ活動の材料にされているので釘を刺す。マリア像破壊映像は常識的に考えれば問題。しかし1029日の発売の後、このビデオが海外で問題になったという話は一切聞かない。結果は問題なし。やったもんはしょうがないけど、今後は海外の宗教関係は気をつけたほうがいいというだけの話。ライブ映像ももう武道館ライブが出て評判になっているんだし、問題は過去のもの。軽率に(この映像作品発売前の)私の個人的な心配をうだうだ書いたことは大変反省しているが、海外の宗教に関する内容が間違っているとは思わないのでこのエントリーは消さない。ただしもう終わったこと。これを現行のアンチ活動の材料にはしないでいただきたい。
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これ現在某掲示板上で話題になっていることです。ちょっと覗いてみたらこのことを話している方々がいらっしゃる。実は私もこのことに関しては、この掲示板を見る以前からちょっと気になってました。どうしようかな…とも思ったんだけど、やはり気になるので書いておこうと思う。これも日本人が海外とどう向き合うか…の記録。

まず話の大まかなアウトラインを。今年1029日に発売予定の新しいライブ映像作品「LIVE ~ LEGEND 1999&1997 APOCALYPSE [Blu-ray]」。これは去年2013年の6月と12月のBABYMETALのライブ映像を収めたもの。この映像の発売が発表になったのはどれぐらい前だっただろうか。作品はもうアマゾンなどでも予約受付中で発売は決定されています。

問題はこの中の「LEGEND 1997" SU-METAL聖誕祭 2013/12/21 at 幕張メッセイベントホール」のライブでの演出。この日、ステージ上には巨大なマリア像が据えられ、ライブの最後にこの像の頭が破壊される演出があったらしい。問題はこれがキリスト教徒、特に海外の人々の怒りを誘発するものではないかというもの。

私もこれが気になってました。やはりこのことは書いておこうと思う。掲示板の中身はこのマリア像破壊のことだけなのですが、私個人的にはもう一つ気になる事があるので、その2つを書いておきたい。

今さらここでいろいろと書いたところでスタッフさんが見ることもないだろうし、そもそもパッケージの生産が始まっているのであればもう後戻りは出来ないだろうし、ここで文句を言うのも無駄といえば無駄。しかし「海外海外」と言っているブログとしては避けては通れない内容。無視は出来ない。ともかくこれも海外関連の記録として書いておきます


1マリア像破壊映像について

これは言わずもがな。まず第一に一般的なモラルの問題、海外と日本人の一般常識の違い。これは最初からくどくど説明しても理解し辛いもの。なのでまず端的に言います。

こういう宗教関連の感覚をよく分かっていない日本人は、こんな内容はまず触らない方がいいです。大変危険。

無宗教の多い日本人とは違い、世界には宗教を非常に重要視している人が大勢いる。その真剣さは日本人にはまず理解出来ない。どうして証明のできないものを絶対的に信じられるのか…そんなことを話しても論議することさえ出来ない人がたくさんいる。多くの人にとって神は実存するんですね。そこに論議の余地は無い。ミラクルを信じたり、神のご加護を有難がったり、神様のために生きる事を生きがい、誇りに思う人々も世界にはたくさんいる。進化論さえ信じない人も多い(特にアメリカ)。

マリア像かキリスト像か…なんて違いもほとんど無関係。カソリックかプロテスタントなんて違いもほとんどない。キリスト教圏で育った人達にとって、宗教的な偶像を粗末にしないことは基本的な常識。偶像の破壊なんて決してやってはいけないこと。だからたとえ演出とはいえ、マリア像を破壊するのは(それに見える演出は)まずタブー。冗談で扱っていい内容ではないんです。まず触らない方がいい。

それからこれにはもう一つ、違う文化圏から来た外国人がタブーを犯すという問題もある。

例えば日本人ならこう考えれば分かりやすい。アメリカのティーンのバンドがいて、非常に上手いし曲もいい。パッケージも非常に魅力的。日本人にも人気。そのバンドがアメリカでステージ上での演出として巨大な仏像の首をチェーンソーで切断したらどれぐらいの日本人がいやな思いをするだろう?バチアタリと思わないだろうか?敬虔な仏教徒でなくても日本人なら非常に居心地が悪いと感じないだろうか?それ以外にも例えば、外国人が日本の神社を破壊したり、先祖のお墓の墓石を破壊したりしたら、いやな気持ちにはならないだろうか?

どんな文化圏であれ崇拝や敬いの対象になっているものを、違う文化圏の外国人が破壊するのを見るのは非常に不快なこと。西洋人から見れば(キリスト教圏外の)アジア人がやっているのがまた問題。どんなに受け入れられたとはいっても、今でも多くの西洋人にとってのBABYMETALはあくまでも外国人=異文化から来たバンド。そんな外国人がマリア像を破壊することに怒りを感じる人は多いかもしれない。だから危険。遊びで扱っていい素材ではないと思う。

「マリア像ではない」という苦しい言い訳もあるかもしれないが、(演出の一環として)すぅさんが十字架に磔になっている画像も出回っている。私は実際の現場を見ていないので断言は出来ないが、キリスト教的なものであると見られることは避けられないだろう。

ちなみにほぼ無宗教だが常識的で普通のアメリカ人の旦那Aに、このことをどう思うかと聞いてみた見たところ「やめたほうがいい」とのこと。非常に不快らしい。「なんとバカな事を…」と言った。彼もキリスト教圏で育った普通の人でカソリックではないけれどタブーはタブー。冗談とは受け取れないとのこと。ダメなことはダメだと断言した。

BABYMETALのパロディのユーモアが海外の音楽ファンにも受け入れられているのは事実。スターウォーズのパロディなんてかなり面白がってくれている。元々このマリア像の演出も冗談のつもりだったのだろうと思うが、こればかりは超えてはいけない一線だったかも。子供のやるメタルレジスタンスのパロディなら、せめて日本のKAWAIIの偶像=キティちゃんの像を破壊するぐらいに留めておけばよかったのに。

BABYMETALは世界では所詮やっと名前を知られるようになったばかりのバンド。それほどの影響力も無いのかもしれない。しかしせっかく78月のツアーで日本人としてありえないほどの最高の賞賛を今現在西洋で浴びているのに、今なぜ無駄に危険をおかす(=そんな映像を出す)必要があるのだろう。スタッフの無知から出たものとはいえ宗教がらみは非常に危険。ほんとうにこの映像がこのまま出るのかどうなのか…。出るのならもうしょうがないけれど、とりあえずここにはこのことを記録しておきたい。私にも映像が出た後での海外の反応がどうなるのかは今は分からない。結果的になにも問題がなければ幸い。


2なぜ今さら骨バンドの映像なのか?

これは私の個人的な意見。ここはとにかく「BABYMETALが海外でどうなるのか」を考えるブログなのでその観点からの意見。日本国内ではなんの問題もないと思います。

さて海外のファンにとって、この10月発売の映像作品のリリースはいいタイミングなのか?…実はこれも多少不満。というのも今年の夏のツアーでは、BABYMETALは神バンドつきでの海外お披露目だったわけで骨バンドは一切関係なし。ところがこの「LIVE ~ LEGEND 1999&1997 APOCALYPSE [Blu-ray]」の中身は、ライブの半分は骨バンドのカラオケショーだと聞く。後半だけに神バンドが登場するらしい。

これはタイミングの問題。私は個人的には今現在一番効果的な旬の素材を出してほしいと思う。今年3月の武道館ライブか、7月のロンドンライブ映像。その2択のみ。この2つなら全編神バンド付きで内容もぶれることはないし、それに今ならまだ海外のファンの気持ちも熱いだろうから、11月のロンドンとNYのライブに向けての直接的な宣伝にもなると思う。

ファンが見たいのは「先日見たばかりのライブに近い映像」。

1年以上前のそれも半分骨バンドのライブ映像を出しても、もう今のBABYMETALとは別物でしょう。今なら武道館かロンドンライブの映像しかない。これがなぜ今出せないのか疑問。

おそらくライブをやった順番に映像作品を出してるんだろうと思うけれど、それならこの2013年のライブ映像は今年の春頃に出して欲しかった。海外に今売れるのは今のバンドの形を収めた映像。今は武道館ライブかロンドンライブを出して、この2013年のライブは後から日本のファン向けにボーナス的に出せばいいだろうと思う。今年の10月から遡って半年以上前の武道館ライブ映像なら秋に出そうと思えば出せたのではないか。時期的にもったいないと思う。

何事もチャンスを摑めるのは旬な時期だけです。盛り上がってる頂点で客の欲しがるものを出した方がいい。Perfumeの去年7月のライブ映像も今年の秋に出るみたいですが、これも最高の時期を逃したんじゃないかとちょっと心配。BABYMETALのロンドンの映像も早く出した方がいいと思う。