2015年10月30日金曜日

Extreme - He-Man Woman Hater (1990)



ギターを聴く。



Extreme - He-Man Woman Hater (1991)
曲は1:40から

Album:  Extreme II: Pornograffitti
Released: Aug 07, 1990 ℗ 1990 UMG Recordings, Inc.



Pornograffitti』アルバム評

1990年に出たセカンド・アルバム。文句なしの傑作。ファーストからたった1年後に出たセカンドアルバム。1枚目からの成長がとてつもないです。

曲が超絶技巧的なのに尚且つキャッチー。本当にノリのいい曲が多い。ヌーノ君の作曲センスがすごいです。アルバム全体の勢いもまたまたすごい。

このアルバムでExtremeは売れました。アルバムはBillboard 20010位。シングル「More Than Words」全米1位。これでスターの仲間入り


★ギターのこと

海亀は実はバンドの楽器の中ではギターがそれほど好きではなかったんですよ。好きなのはドラムとベース。リズムの方が好き。もちろん歪んだ大きなギターの音も大好きなんだけど、それは曲の中で上手く活かされていた場合のみ。速弾きも速けりゃいいってもんでもなかろう…と上手いだけのギタリストのファンになることはなかった。

ところがヌーノ君のギターでこの楽器の印象がガラッと変わってしまった。超絶馬鹿テクなのに曲のノリが決して失われないどころか、リフだけでどんどん曲の勢いが増すのに驚いた。目から鱗。本当にかっこいい。この人のギターはギターだけでガンガン踊れる。好きだ好きだ好きだ。

そんなわけで技巧に走るタイプの速弾きには全く興味がなかったのに、この人の速弾きはむしろ速ければ速いほどいい。Extremeの曲はヌーノ君のギターを聴くために聴く…と言っても過言ではない。ほんと…ギターの音ばかり聴いてる。何度聴いてもすごいなと思う。

どの曲もキャッチーなAメロだけで諦めてはいけない。真ん中のソロで超絶技巧をサラっとやってたりするから最後までお聴き逃しなく。…そのカッティングを…そのソロをもう少しやって下さいよ…と思う。


余談だけれど…ヌーノ君は顔が好きだ。好きだ。このアルバムから髪が真っ直ぐになって本当にいいイイッ全部イイ好き\(^o^)/
当時は本当に大好きでした。


この先このタイプの音楽で、この人以上に好きなギタリストが出てくるのか疑問。作曲も素晴らしい。この人のリズム感とキャッチーなメロディーはラテンの血からくるものなのか。最高。これ以上の人はもういないかも。このアルバムの曲は特にいい。

それにしてもバンドのメンバーは、このアルバムのレコーディング中に、これは売れると実感してたんでしょうかね? なんだかアルバム全体に自信が漲ってるようにも聴こえる。この大物ぶりが不思議。どうしてこんなに急に完成しちゃったのかなぁ。

若いバンドの荒々しさを圧倒的な超絶技巧と完成度の高い楽曲でくるんだ名盤バンドは勢い。ヌーノ君がキレたように弾いて弾いて弾きまくってます。面白いです。売れるの当たり前。すごいな。

さてExtremeはこのアルバムでも来日したんですが、ワタクシは行ってません。うひゃーなんでだろう…覚えていない。リベンジはまた次の来日を待つことになる。


このアルバムも捨て曲無し。等身大の正直な歌詞もいい。
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#1.Decadenace Dance最初から飛ばします。無茶苦茶キャッチー。やっぱりコーラスがいい。楽しいメタル。
#2. Li'l Jack Hornyリズムが好き。踊りましょう。2コーラス目のAメロでとんでもなく技巧的なギターが鳴っている。キャッチーなサビ。ホーンもあるぞ。真ん中のソロも速い速い。
#3. When I'm Presidentラップはとりあえず入れてみた。これもサビが超キャッチーだけど、ちょっと「世界平和」なんて言ってますオットット。曲の最後のギターでまったりとステップを踏む。
#4. Get the Funk Outこのシングル曲で本格的にファンになった。最初のピピッと鳴るギターからいい。ギターは飛び道具。超キャッチー。ファンキーなソロで踊る踊る。ホーンもいい。いろんな音が鳴ってる。全ていい。「面白くないなら出て行きな…」という歌。
#5. More Than Wordsもう何も言うことはない全米1位曲。老若男女皆にうけた。このバンドはこういう曲ができるからいい。速いだけじゃない。Extreme版「Love of My Life」。ライブではみんなで歌う。この曲のイントロは数小節練習して挫折。当時みんな弾いてました。ヌーノ君の声に萌え。
#6. Money (in God We Trust)金をくれの歌。サビのギターがいい。コーラスもいい。飛ばす飛ばす。
#7. It ('s a Monster)いやーこの曲好き好き。ノリノリよっ。元気が出る。踊る踊る。途中のギターソロがかっこいいな。この曲はよく踊れる。誰にもあるモンスター…って何の歌でしょう?
#8. Pornograffitti7番からこの8番に行く怒涛の流れが素晴らしい。いやー音が濃い濃い。いきなり”SEX!!!”ですもんアイタタ。リフはいきなり明るいぞ。これも踊る。ギターのリフでガンガン踊る。ヌーノ君すごいな。ほんとにこのギターの音に惚れた。ソロもすごいぞ。4:20からのリズムギターは絶品…もっとやって。踊れや踊れ。本当によく音を詰め込みました。歌はどうもHで頭が一杯で困りましたというお話。エロ歌ではありません。
#9. When I First Kissed Youこれは賛否両論でいいと思う。決して下手じゃないけどなんでこれ?出来るからやりましたという感じ。やっぱりこういう異色の歌を挟むのはQueenへの憧れでしょう。どうも嘘っぽいけどそれなりに形になってるので驚く。
#10. Suzi (Wants Her All Day What?)これも出だしから盛り上がる。このリフでまた踊る。ノリノリ。歌詞はエロ歌。ファーストアルバムのFlesh 'n' Bloodよりユーモアがあってずいぶん大人になりました。しかしこういう内容には随分大袈裟な曲だ。
#11. He-Man Woman Hater最初の「熊蜂」もすごいですがポイントはそこじゃない。メインの曲がいい。この曲もギターがすごいぞ。サビの後ろのリフが速い速い。ソロはとても華やかです…本当にすごいんだ。最後は鬼のように大速弾き大会。歌詞は女の子が好き過ぎて嫌いになっちゃった話。ちと理屈っぽい。
#12. Song for Love…これは困った。メタルファンはバラードが好きなのよ。だからあってもいい。コーラスがいい。これはガチの一緒に歌いましょう賛歌。デフ・レパードか。イギリスではシングルで12位。これもQueenへのオマージュです…最後は特にそうですね。
#13. Hole Heartedこれは本当にいい曲。私はMore Than Wordsより好きかも。全米4位。サビが超キャッチー。Fleetwood Macがやってもおかしくない音。本当に何をやらせても上手い。コーラスとギターが綺麗だ。
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Extreme - Get The Funk Out (1990)
Extreme - Smoke Signals (1989)
Extreme – Play With Me (1989)

2015年10月28日水曜日

Extreme - Smoke Signals (1989)



代表曲ではないけれど、


Extreme -  Smoke Signals (1989)

Album:  Extreme
Released: 1989 ℗ 1989 A&M Records


書こうと思いながら延ばし延ばしにしていたExtreme話。たぶんメタルの分野で実際にファンになったのはこのバンドだけなのかなぁ。基本はヌーノ君のファンになったというだけなんだろうけど。

以前ここに川崎のクラブチッタのライブの話を書いたとおり、このバンドは最初から好きでした。…あ…ヌーノ君をアイドル的に好きとはいっても、それはちょっと後の話(髪の毛が真っ直ぐになった頃)で、このファーストアルバムの頃は単純に音楽だけでした。

米ボストンにちょっといいバンドがいる…とアルバムを買って「おっといい感じ」と思ったのがきっかけ。なかなかの佳作。ヌーノ君がほぼ同じぐらいの年齢なので、バンドも全員若いかと思ってたらゲイリーさんはけっこう年上だった…あ…そうだっけ。

さてファーストアルバムですが、荒削りながら結構良曲揃い。今のメタルの音の基準じゃExtremeは優しすぎるのかも。私が当時思ったのは、Cheap Trickあたりのパワーポップで、ギターの音をもうちょっとうるさくした感じ。キャッチーで聴きやすい。そうなのExtremeはね、メロディーがはっきりしていて歌いやすい。気持ちいい曲が多い。

ファーストアルバムからギターがいい。やっぱり才能あるな。このアルバムが出た頃のヌーノ君は23歳だったんだけど作曲はもっと若い時かも。若いのにすごいですね。

そうなのよ、このファーストアルバムは荒削りとはいえ、私的には

捨て曲なし。

そこやね。それ。ファーストから作曲もギターも完成されている。ポップアルバムとしては全く文句なし。瑞々しくてとてもキャッチー。楽しい。
 
曲のタイトルや歌詞がいかにも若い。ちっちゃい女の子。イライラするぜ。子供のエゴ。学校に生きたくねー。先生のペット。僕は大人だけど泣くもん。気をつけな。肉欲。(^_^;)\
 
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#1.Little Girls最初のハーモニカとギターのリフ。最初からゴリゴリ。
#2.Wind Me Upこれはアメロック。Cheap Trickのギターをちょっとファンキーにした感じ?でもまあまあかな。あまりひねりがない。
#3.Kid Egoちょっとスロー。でも楽器の間の隙間はいい。コーラスはさすがです。ドラムがもったりしてる。それもまたよし。
#4.Watching Waitingは若いアメリカのバンドが一生懸命Queenのコーラスを真似ている感じ。バラードでも演歌にはなっていません。Extremeはこういう曲をきっと最初からやりたかったんだろうな。ヌーノ君はQueenの大ファン。この曲のヌーノ君の声に萌え萌え。
#5.Mutha (Don’t WannaGo To Shool Today)は、私の世代のSurrender(Cheap Trick)でしょう。なんだか懐かしい感じ。キャッチーだなー。みんな15歳に戻って「カーチャン学校にいきたくねー!」と一緒に歌いましょう賛歌 (^o^)。好き。表曲No.1。
#6.Teacher’s Petはモトリー風。この曲はギターがガンガンよく鳴ってます。コーラスもいい。
#7.Big Boys Don’t Cryうなるベースもいいがファンキーなギターがまたいい。途中のIt’s my party….からのコーラスがとても好き。
#8.Smoke Signals…某洋楽アルバム人気投票サイトでこれ全く人気がないんですけど…これ私とても好き。確かにリフばっかりですね。最初のギターのイントロがかっこよくて、当時借りていたギターで練習したけど出来ませんでした。こういう曲は時の狭間に埋もれて忘れられてしまうのね。Extremeっぽくないのかなぁ。キャッチーじゃないもんね。
#9.Flesh ‘N’ Bloodアメロック。この歌はエロ歌なのですが、ゲイリーさんはとても真面目な人だと思います。同郷のエアロスミス先輩の真似をして悪エロ歌を作ったけどなんだか思い切れてませんね。I wanna eat your body…と歌ってるのになんだか全体にいい訳がましいのはご愛嬌。川端康成先生の方が10倍エロいと思います。
#10.Rock A Bye Bye…あれ…これ誰のアルバム?やっぱりヌーノ君はQueenがやりたいんだな。海亀はちと鼻白んでしまった。
#11.Play With MeやっぱExtremeはこうでなくちゃね。これは好き好き大好きトルコ行進曲。ぶっ飛びヌーノ君すごすぎ。随分前にこの曲を最初にとりあげた。
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全曲レビューをするつもりはなかったのに結局やっちまった。1曲なんて選べません。アルバムとしてかなり聴いたのでどれもいい。


Extreme - Get The Funk Out (1990)
Extreme – Play With Me (1989)


2015年10月26日月曜日

映画『オデッセイ/The Martian』(2015):2億2530万キロの孤独…火星のぼっち・マット君を救え


 
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The Martian2015年)/米・英/カラー
144分/監督:Ridley Scott
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先週はスピルバーグ、今週はリドリー・スコット。贅沢な季節です。アカデミー賞を狙ってのタイミングでしょうか…ここのところ急に高評価の映画が増えた気がする。

さてこの映画…よかったですよ。なんだか泣けた。単なるエンタメ映画とわかっているんだけど、エンタメそのもので泣けることもある…そうだそうだ。どこで泣けるかは見た人にもよると思います。私はジェシカ・チャスティンちゃんのキャプテンに泣けた
 

顔がね、映画館を出た後も
こんな風。目尻のあたりが暫くヨレヨレする。涙はそんなに出ないのに。
 
 
★以下ちょっとネタバレ注意
 
女優のジェシカ・チャステインさんが素晴らしかった。彼女のことは以前から好き。…そういう女優さんや俳優さんて時々いるんですよ。小さい役なのに気になってしょうがない人。カリスマなのか上手さなのかも分からないのになぜか気になる。私が以前見た彼女の映画は2011年の『ツリー・オブ・ライフ/The Tree of Life』と『The Help/ヘルプ』だけ。それでもこの二つの役がまったく違うタイプだったので驚いたのを覚えている。
 
この映画も全く違うタイプ。なんと宇宙船の船長さん。クルーを率いるリーダーです。場面もそれほど長いわけではないんだけど、本当にかっこよかった。マット・デーモン君を助けに行く決断をし、クルーを率いて火星に向かう。今年38歳だそうですが、こんなに知的で頼りになる冷静なリーダを演じられるとは。かっこいい…。彼女が船内から「助けるわよ…」とマット君に話しかける表情で涙が出た❤❤❤❤❤❤❤❤❤素敵素敵素敵。
 
 
★あらすじ
 
時は2030年代。宇宙船アレス3のクルーが火星に送られるが、任務中に火星の砂嵐に巻き込まれる。やむなく火星を脱出することになるが、クルーの一人・マーク・ワトニー(マット・デーモン)が事故で火星に残されてしまう。マークは生きていた。さてマークは生き延びる事が出来るのか。人類は彼を救う事ができるのか。
 
 
これは娯楽映画です。原題は『火星人』。一人火星に残されて自給自足で生き延び、文字通り火星人になってしまった男ということか。火星のロビンソン・クルーソーですね。日本版のタイトルが『オデッセイ』とはなんと雰囲気ばかりで意味不明のタイトルか…。
 
さてリドリー監督でSFと言えば『エイリアン』を思い出す。あれからもう36年も経ったなんて。あれから比べると宇宙船の船内の様子も随分変わりました。今回の宇宙船は内部が白くて綺麗です。
 
もちろん話の内容は『エイリアン』とは全く違うんだけど、
宇宙、事故、危機、予測不可能な事態、孤独、極限。諦めない、ハラハラドキドキ、大丈夫なのか? これはどうなるんだろう。ドキドキ、あ~また問題発生。どうする? ドキドキ…など、
宇宙で人間が極限状態になる話と思えば共通点が無いわけではない。こういう映画を撮らせるとリドリー監督は本当にいい。やっぱり『エイリアン』の監督だと納得する。だから安心して見られます。必ずドキドキさせてくれる。ディザスター・ムービー(パニック映画)の王道。大変素晴らしい。
 
 作中ところどころ…ガムテープとビニールシートでドアの修繕が出来るのか?とか…なんでそこを爆発させるのよ?とか…多少の疑問点はありますが、まあそういうところを細かくつつくのは無粋…気になりますけどね。しかしこういう話はSF宇宙映画の浪漫浪漫浪漫…フィクションとして楽しむべし。
 
『エイリアン』と違うのは、主人公の敵はモンスターではなく、火星の環境と孤独、そして自らの生存の可能性。少ない資源でどこまでいけるのか、いつまで生きられるのか…それを科学者のマット・デーモン君が必死で探し出そうとします。本当に必死です。ほとんどの普通の人にとっての極限無理ゲーを、彼はなんとかクリアしようとする…そこが見所。私ならまず最初の30分ぐらいで諦めていたと思う。
 
そしてもう一つの大きな違いは、マット君には地球から助けの手が差し伸べられるんですね。しかしそれも簡単なことじゃない。火星に再度行くだけでも莫大な費用と長い時間がかかってしまう。危険も伴う。地球上でも「たった1人のためにどこまで…?」なんて生々しい会話もあったりする。うわー大変よ。そんな地球側の話にもドキドキさせられる。
 
いろんなことが決まっていっても、そこはもちろんパニック映画、すんなりと丸くは収まらない。いろいろと問題が出てくる。
 
ここで手を差し伸べるのがとある国です。1997年のSF映画『コンタクト』で同じような問題に助け舟を出したのは日本でしたが、最近こういう映画での日本の影は多少薄くなったかもしれません。ほぼ20年前に比べて、ある国がいろんな意味でパワープレイヤーになったのは事実で、この映画にもそれが反映されています。人類の共通の目的の為にいろんな国が協力し合うことは理想。映画でのこういうメッセージはいいことです。
 
そして俳優マット・デーモン君。もちろん素晴らしい。たぶんこの役のために体重を増やしたり減らしたりしていると思う。冒頭に自分で怪我の手術をする場面での一人芝居からドキドキしてひきこまれる。自らの行動を記録する為にカメラに向かって話しかけながら、全編一人芝居。一人でも落ち込まずに妙に元気がいいぞ。最後に、火星上空の宇宙船内のキャプテンから話しかけられて泣く彼の泣き顔で、またこちらも泣く。…そうそうこの場面で目尻がヨレヨレになった。
 
なんだかいろいろとまとまりのない感想ですが、パニック映画の感想なんてこんなもんでしょう。いろんな場面で、あーこれはいかん…うわー痛いな…はーよかったよかった…ぁーまた問題か…うわー大変…もったいないなぁ…あーまた問題…ほーそうかそうか…おおすごいね…おーいいね…うはーかっこいい…涙涙…。なんだかわけもわからず感情を揺さぶられて目尻がヨレヨレになる…のがこういう映画の醍醐味。
 
面白かったです。あまり深みのある映画ではないけどSF映画としてドキドキできて楽しい。適度にリアルで面白いと思ったらNASAのお墨付きだそうです。
 
さてGloria Gaynor「恋のサバイバル」David Bowieの「スターマン」はわかるけど、ABBA「恋のウォータルー」はなんでや?ドナ・サマー姐さんもあるぞ。これから15年以上の未来に彼らはなぜDiscoを聴いているのだろう。