能登半島地震 ─ 寄付・支援情報

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2016年8月1日月曜日

NHK大河ドラマ「真田丸」第30回「黄昏」 7月31日放送



というわけで前回も秀吉の失禁描写はいらないと書いたわけですが、また今回もやってくれてます。やだな。何度もやるものじゃないですね。脚本家はああいう風に歴史上の人物の最後を描きたいのか…という疑問。

秀吉の最後の数年間は、彼が一生をかけて成し遂げたことに比べればほんの些細なこと。取るに足りない。それなのに最近の大河ドラマは、秀吉の最後の衰えをやたらと強調しますね。失禁なんてどうでもいい話よ。なんで2度もやるのかな…不快。秀吉の子孫が現存していないせいなのか毎回やりたい放題。近年のドラマでは老齢の秀吉と失禁はセットになってます。なぜそんなところを強調するのか。笑うところじゃないと思う。お年寄りにはキツイ話よ。

今回は特に秀吉の弱っていく様子がこれでもかと詳しく描かれてます。


秀吉が亡くなったのは62歳だそうです。今回のドラマでの年齢も60歳頃の話。秀吉がこの頃に弱ったのはどうやら病気によるものらしいです。性病や癌の説もあるそうで、必ずしも老衰によるものだけではないでしょう。あの時代でも80歳や90歳まで生きた人がいるわけですから、もし60歳で今回のドラマのような言動があったとしたら若年性認知症。外見はもっと老けて見える。

しかしそのような状態でも家臣が秀吉に従っていることを考えると、おそらくこの頃の秀吉は、実際には老衰というより、意識はしっかりしていても病気で身体の自由がきかなくなった状態だったんじゃないか(失禁もその一つ)。病気で身体が弱ってくれば、過去にあれだけの事を成し遂げた人なので、自分の状態がもどかしい。プライドもある。だから己の力を誇示するために残酷な処刑や無謀な大陸攻めを言い出したのではないか。「おれはまだやれる…」二十六聖人処刑も大陸攻めも、頭はしっかりしていたからこそ指令が出せたのではないかと思う。この頃の秀吉の行動は、老衰と認知症によるものだけではないですよね。身体は弱っていても心はまだ負けるつもりはない。自分の病気と老いに対して意地を張って戦っているようにも見える(←個人的な想像ですが)。

まあそんなわけで、老衰だけの描写には違和感がありました。というのも今回の秀吉はまるで85歳以上の老人のよう。よろよろした感じも猫背も失禁も、かなり高齢で老衰しているように見える。60歳には見えない。だから違和感。そんなによぼよぼで言動もおかしかったら、まず大陸出兵なんて家臣が従っていないでしょう。どうせ本人がすぐ忘れるんだから従う必要もない。老人の認知症による指示に従う家臣が馬鹿ということになってしまう。辻褄が合わない。

…んなこといちいち文句を言ってもしょうがないのだけれど。

ともかく今回も違和感。…こういうのを嬉々として演出しているのを見ると文句も言いたくなるんですよ。番組の制作者が、お年寄りの衰えていく苦しみをリアルに描写して「どうだすごいだろ」と喜んでいるように見えてしまう。大河ドラマで何に力を入れているのか?頑張るのはそこじゃないだろう。

…また文句言っちまったよ。


それにしても、秀吉の老衰設定に違和感があるとはいえ、小日向さんの老人の演技はすごいです。本当のお年寄り…小さくて可愛いお爺ちゃんに見える。あまりにもリアルに高齢の老人だから、それにいちいち従う三成や信繁にも違和感を感じてしまった。

最後の場面の信繁は優しい。あの場面でほっとした。秀吉の衰えばかりを強調して、それで話を投げ出さず、弱ったお年寄りに優しく寄り添う家臣(信繁)の様子を描いた。いい場面。救われましたね。

…しかしやっぱり大河ドラマで見たい場面じゃないですよね。信繁君はなんでそこにいるの?侍女はいないのだろうか?…こういうのは好みの問題だからしょうがないですな。


★あらすじ
地震で壊れた伏見城を建て直し。サン=フェリペ号事件と二十六聖人処刑。再度の大陸攻め。矢沢の大叔父死去。拾の元服→秀頼。上杉は会津へ転封。醍醐の花見。稲が真田へ恭順。秀吉が弱る。

●ポイント
小日向さんはとにかくすごい。本当のお年寄りに見える
・矢沢の叔父さんがお亡くなりになる。え~お元気だったのに。でも80歳の大往生っ。最後まで元気一杯!拍手!
・稲ちゃんがやっと真田の嫁になってくれた模様。
・信繁は秀吉の様子を真田の家族に伝える。
・パパの女遊びもおしまい。孫二人が生まれて嬉しい。
信繁が秀吉に優しい。この堺さんはいい。彼には穏やかな人物が似合いますね。
・ところで矢沢の三十郎君は隠れイケメン。時代劇の髪型がよく似合う。実はかなり正統派イケメンだと思います。