能登半島地震 ─ 寄付・支援情報

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2017年3月1日水曜日

STEVE SMITH/スティーヴ(マシンガン)スミスさんを拝見する



ドラムのスティーヴさんが素敵で、忘れられないわ。

普段はここに映像を集めることはしないんだけれど、今回は熱の冷めないうちに彼の情報を記録しておこうと想った。自分用のメモです。

スティーヴさんはご本人のYoutubeチャンネルを持っていらして、様々な時代の沢山のソロの映像を見る事が出来るんですが、録音環境によって音が違うのでいいなと思ったものをいくつか。


★ジャーニーのショー「La Do Da」の中のドラムソロ。

Steve Smith Warm Up and Drum Solo with Journey: Wheatland, CA
これはカリフォルニア・wheatlandのショーの前のバックステージでの練習と、ショーでのドラムソロ。練習をアーネル君が隣で見てます。ライブの様子は57秒から。
 
 
 
 
Steve Smith Drum Solo with Journey: AT&T Park, San Francisco
これはカリフォルニア・San Franciscoでのソロ。角度が違う。音も違う。




 Randy Jackson, Steve Smith and Journey
これはセッション。ベースのランディ・ジャクソンさん、ギターのニールさんと。最近のものだと思うんだけど,どうやらニールさんのバンドVortexのもらしい。詳しいことはわからなかった。

@

 
とにかく速いですね。でも速いばかりでもなくて、ちゃんとメリハリもある。ノリがぶれない。いちばんかっこいいなと思うのは、

彼が回りの空間を完全に支配している様子。

 ロックのドラマーには勢いやパワーで押し切ってるタイプの人が多いんですよ…音はちゃんとコントロール出来ているんだろうけれど、上半身がぐねぐね動いたり頭を振り回したり、汗を飛ばして我を忘れたように勢いと力、ノリで叩く人…。

ところがスティーヴさんは姿勢がいい。ジャーニーを離れてジャス/フュージョンをなさっていたからなんでしょう。ロックだけのノリじゃないですよね。

背筋が伸びて顎を引いて身体の軸が殆どぶれない。頭も殆ど同じ位置。ドラムのある空間を完全に支配してるように見える。身体が振り上げた腕の勢いに流されず全てをコントロールしている。

それなのにパワーも失っていない。勢いも凄いです。


ドラムはどの楽器よりも一番個人の特長が出ますね。ドラマーは皆全て違う。みんな違うからどれがいいか悪いかはわからないけれど面白いなと思う。例えばマーカス・ミラーさんとの仕事で有名なドラマーPOOGIE BELLさんは重心が重くて全くぶれない大きくてパワフルな「お父さん」だし、日本の元カシオペアの神保彰さんは正確で軽やか。彼も姿勢がいい。硬質で手数が多くて正確なのは神保さんのドラムの魅力なんだろうと思う。

今回初めて知ったスティーヴさんは正確さと速さの上に、パワーと勢いもあってすごくかっこいい。彼のスタイルが単純に好き。真剣な表情もいい。ライブで思わずひき込まれてしまった。


★それからジャーニー関連の映像をちょっと…

Steve Smith: Behind The Scenes with Journey/Drum Solo
これがジャーニーとの去年からのツアーのバックステージの様子。オハイオ州クリーブランドのショーまでの様子をスティーヴさんが自らビデオを撮ってます。ホテルにチェックインして、会場に向かいファンに会って、ショーの前は1時間ほど練習するんだそうです。そしてステージへ。530秒あたりからドラムソロ。

 


Steve Smith Interview: What I Learnt When I Left Journey
そしてスティーヴさんのインタビュー。ジャーニーを1985年に離れてからのことを少し話してます。ジャーニーをベーシストと共にクビになって辛かった言ってますね。でもその後にやりたいことを見つけたと言ってます。

 

 
結果的にスティーヴさんにとっては、おそらくジャーニーを辞めたことがよかったのかもしれませんね。売れていたロックバンドのロック・ドラマーとして留まるのではなく、一旦離れてジャスやフューションと視野を広げたのがよかった。ドラムのスタイルも80年代からずいぶん変わったみたいです。いろんな事をなさってドラムの道を極めた方なんだろうと思う。

それがあって現在またロックバンド・ジャーニーのドラマーをなさっている。だからこそ生まれた化学反応。ライブは本当に素晴らしかったです。


スティーヴさんはマサチューセッツ州のお生まれだそう。お話しになると東海岸のアクセントで柔らかい印象。派手なロックスター的な感じが全くないですね。一見普通の方。東海岸の普通のサラリーマンにいそうな穏やかな感じ。それもまた素敵。

ジャズの方は皆そうなんだろうけど、淡々と冷静に落ち着いて穏やかで、非常に知的な印象の方ですね。本当にファンになってしまうなぁ。


ドラムは生が一番。映像を見てもライブでのあの興奮は再現できないです。それでもあの興奮を忘れないように、ここに記録しておこうと思う。

しかし彼のことはもう二度と見れないかもしれないなぁ。ニューヨークのあたりだと彼のバンドVital Informationのライブもあったりするらしいので羨ましいです。

 
24日のライブの感想で書いたものをここに移動。
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スティーヴさんは80年代初期、ジャーニー全盛期のドラマーだったものの1985年に脱退。その後一度復活してまた脱退。2015年に再度バンドに復活して今に至る。このお方は元々バークリー音楽大学でジャズを学んだ方だそうだ。ああなるほど。やっぱりロックだけのドラマーじゃなかったのね。ジャーニーに在籍中の83年に、自らのフュージョン・バンドVital Informationを結成。ジャーニーを脱退後はフュージョンをやりながら、様々なポップスのアルバムに参加…Mariah Careyの「Emotions」やBrian Adamsの「Reckless」でも叩いているそうだ。何でも叩けるオールラウンダー。彼は「Rolling Stone誌の選ぶ歴史上最も偉大な100人のドラマー」において30位。Modern Drummer誌では(…readers voted him the #1 All-Around Drummer five years in a row. In 2001, the publication named Smith as one of the Top 25 Drummers of All Time, and in 2002 he was voted into the Modern Drummer Hall of Fame.)読者投票でオールラウンド・ドラマーの1位を5年間続け、また同誌は2001年に彼を歴史上のベストドラマーのトップ25人の一人だとし、2002年には同誌の殿堂入り。
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